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カウンターカルチャー - GIMPSが最大素数を更新したけれど
2004.06.06 * カウンターカルチャー
私はよくカウンターカルチャーとして捉えられるようです。
デスクリムゾンの頃は意識して そうやっていたようにも思います。
2003年4月に、WinMXでダウンした市販ソフトをYahooオークションで売った男が捕まったという何処にでもある事件がありました。
その男は、「“フェアユース”の概念に基づいたもの」と語っていたそうです。
この事件に対しblog・日記系で、「creative commonsなどカウンターカルチャーに属する人は、こういった発言にもっと反発すべきだ。フェアユースといった概念が悪用されて広まる」(うろ覚え)と書かれた方がおられました。
当時はcreative commonsに関して、日本で表だって動いていたのは、私と結城さんと荒川さんだったように思うので、日本でのローカルニュースに対する発言からして、多分、この発言の対象には、私も含まれていたのだと思います。
ccに関するこの方の発言のお陰で、私は初めて自分の認識とのギャップを知らされました。
私は「新しい価値観の提示」みたいなものを意識していたのですが、それは「カウンターカルチャー」だったのか。
そういえば2年ほど前に取材を受けた新聞の科学記事(分散コンピューティング)のタイトルは「打倒!スパコン」でした。
現実世界ではスーパーコンピュータなんて借りられない --たとえお金があっても信用調査ではねられるような-- 輩達が、蠢いているのが面白いのになぁと思ったことがあります。
庵野秀明氏が「60年代以降の日本文化はカウンターカルチャーのみだ」と確かweb現代で語っていました。
そう言われると、なんとなく納得します。
何故、自分が「新しい価値観の提示」を標榜して追いかけながらも、「カウンターカルチャー」として人々が判断するかについては、山形浩生氏の対談を見ると、構想を持つための教養のなさなのかも知れないなとも思います。
こう考えるのは間抜けですが、では、次は、何に対して、カウンターしたらいいんだろう。
私はgoogleだと考えています。
人々はgoogleに都合の良い麻薬をもう何年も毎日与えられ続けています。
時間が作れれば、google無しでのネットワーク上での活動を模索するあたりから考えたいと思っています。
間抜けなサバイバルマニュアルのような、笑われるネタからまずは。
2004.06.05 * GIMPSが最大素数を更新したけれど
GIMPSが2003年12月に632万桁の素数を発見した時は、日本の大手新聞社なども記事にしましたが、先月の723万桁の素数発見では、インパクト低くニュースにはならないようです。
日本の大手マスコミの場合は、外信が伝えたかどうかが影響する点からも、海外でも報道されない状況だと無理な感じです。
2001年11月にGIMPSが自己記録2^6972593-1(209万8960桁)を更新する、405万桁の素数2^13466917-1を発見した時、日経新聞の記事は、「405万ケタと従来の約2倍の巨大な数」と記載しました。
桁数の大きさは約2倍ですが、実際は、約649万倍大きな数です。
今回の723万桁の素数発見のリリース、桁数をメインにした表現を止めて、「従来記録を300万倍以上超える、世界最大の素数」という形でリリースすれば良かったのかも知れないですね。
もっとも、このニュースが、大手一般紙に掲載されるべきニュースなのかは、疑問が残るところかも知れません。
最大素数記録において、GIMPSが敗れる日は来るのだろうか。
アルゴリズムの有利さ・処理能力・8年の処理量。
これを打ち破るために、かかる費用とそれが社会において捻出されるかを考慮しますと、GIMPS以外は難しそうです。
GIMPSの天下は続く。
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