的日記


2002.3.31
distributed.netの危機
 は、危機感が無いのが危機かと。
 今回の回線問題に限らず前からそんな感じに思っております。

 SETI@homeが出てきた時、日本でd.netをサポートする人達には、「ライバル登場」と、危機感を感じ、SETI@homeには日本語ページが存在するのが強みである点からも、distributed.net NodeZero 和訳プロジェクトが立ち上がりました。
 しかし当時d.netはSETI@homeについて我関せず。
 SETI@homeを意識した施策は何もありませんでした。

 これは、distributed.netが、誰にとっても死活問題になっていないため、存在意義をかけて新たな生き残り策を模索するようなことをする意識が無かったためと思われます。

 distributed.netで運営者はなんの報酬ももらえません。
 解析に成功しても、運営者はただ名誉しか得られません。
 これが自分の社会的キャリアとして(SETI@homeやFolding@homeの運営者ほど)積極的にプラスになるとは思っていなかったでしょう。(結果的にはUD社に雇われましたが)
 d.netが無くなっても、誰も生活基盤が破壊され路頭に迷うということは無いため、危機感が無いのは仕方ないところと考えます。

今回の回線危機の問題に何らかの反応を示したのは、当方と、IDCP(海外の分散コンピューティング情報サイト)だけしか確認できていないです。
 メーリングリストでのアナウンスメントにも誰も反応を示していません。
 海外のd.netの各チームのコミュニティの反応までは確認できていませんが、日本でのd.netコミュニティでも反応が見られません。

 話替わって、素数って、なんでみんな好きなんでしょうねぇ。
 メルセンヌ素数は二進数のコンピュータで扱い易いという観点からターゲットとなったという話も聞きましたが。


2002.3.28
グリッドって言葉を聞かない日は無いような日々です。
 私がこの言葉を明確に認識しだしたのは、昨年9月初めのNHK教育のサイエンスアイ以降でした。
 遅すぎ(笑)
 何故遅かったのかと反省も兼ねて振り返ってみますと、今自分のやってることはニッチな技術(やり方)を追っかけてるという意識が大前提にあって、大きな動きの流れの中にという意識は無かったせいかと。

重点分野推進戦略専門調査会 情報通信プロジェクト会合(第7回)議事次第 (内閣府 総合科学技術会議)
 グリッド技術とは、各地に散財するコンピュータを、電力網(グリッド)から電気を取り出して使う家電品のように、どこからでも瞬時に利用できるようにするのが目的。
 ただし、今まで当方が取り上げてきたような、「膨大なCPUパワーを利用するために」というのは、この資料曰く、ほんの一例で、パワーだけでなくコンピュータによる幅広いサービスもどこからでも引き出せるように。
 ということらしいです。

 先日のGlobal GRID Forumの際のニュース記事でも、「ネットで航空券を注文すると、それと関連してクレジットカードへの請求、銀行への支払い請求、携帯電話サービスのエリア拡大などのサービスが提供」なんてことが記載されていて、???と思ったのですが、こういうサービスの連携もGRIDとして標準化してやるんだろうか。

 とはいえ、例として上がっているのはCPUパワーで、アメリカでの動きも、実際に構築へと動いているものはCPUパワーの利用を想定したものが多いです。
 まずはCPUパワー目的でのGRID構築が、当分の間はメインになるようで。

 もしGRID一色になるなら、分散コンピューティングのソフトウェア開発力を持った企業の戦略としては、プラットフォームコンピューティング社が一番正しかったことになりそう。


2002.3.27
グーグル・ツールバーに分散コンピューティング機能 (毎日Interactive 2002.3.26)
 処理を開始すると、ブラウザーを閉じても計算は続けられる。

 ユーザーにそのこと説明して、ちゃんとほぼ確実に理解してもらえているのか?(笑)
 2月28日に、ブラウザ利用だけではFolding@homeの提出期限に間に合わない可能性について書きましたが、ブラウザが閉じても続けるとは。
 Google toolbarには、ランチャー・コントロール機能のみ組み込んで、外部アプリ起動という感じでしょうか。


2002.3.25 その2
distributed.netの回線問題 (nerf氏のplan)
 今まで無料で提供してくれていたTexas.Netとの協定が3/22に終了。
 UD社が短期間、無料でのColocate(?。サーバ設置という意味でしょうか)をオファーしてくれたけど、我々は新しいISPを我々自身で見つける。

 以前オフ会で、今はUDが回線面をサポートしてるのだろうとお聞かせいただき、また、その後のplansで「UDが落ちたから、うちも落ちた云々」というのを見たことから、てっきりUDがスポンサードしてくれていると思いきや。

 選り好みはしないけど、なるべく(テキサス州)オースティンから数時間で、使用バンド幅平均3MB/sで、信頼性が高いuptimeは不可欠です。そんなISPで働いてて、サーバ設置を寄付させくれる人がいたら、真剣に話がしたい。
 って、贅沢すぎ〜〜(笑)

 そんな簡単にサーバを設置させて回線帯域を提供してくれるスポンサーなんて見付かるのでしょうか。
 見付からないとどうなるんだろう....
 4年半続けたRC5-64は72.846%処理し終え、平日は1日0.1%処理。
 恐らく年内に終わります。
 最悪、せめてRC5-64だけでもUD社に帯域をお借りしてでも終えたい。


2002.3.25
グーグルが分散コンピューティングを開始 (CNET 2002.3.25)
 例のGoogleツールバーでFolding@homeに参加ってやつなのですが、

 と、ParabonのComputeAgainstCancerにリンクしてます。
 原文では「The movement」ってのを「今回のプロジェクトには」と訳したせいなのかな。

 Googleは今、一番人気のある検索エンジンですね。
 この人気はひとえに利便性が高いだけでして、もしGoogleより優れた検索エンジンが登場すれば、大部分の人はそちらに移ってしまうでしょう。
 言うなれば、「強固で信頼してくれるMacファン」とは全然違うわけで、Google toolbarを入れるような人達は、すれっからしのWebサーファー(誰が言ったんだっけこの台詞)達と言えると思います。
 そんな典型的なヘビーインターネット利用者の方々で、どれぐらいの方が分散コンピューティング機能を受け入れてくれるのでしょうか。
 気になるところです。


2002.3.23
あなたのPCが世界を変える cell computing (NTTデータ社 サービス&プロダクト)
 ちっちゃいながら、cell computingのロゴも見れます。

 「cell computingプラットフォーム」
 「企業内のPCを利用したSIパッケージのイントラネット型cell computingのご提供も予定」

 方向性は、Entropia,UDタイプですね。
 プラットフォーム指向で、大規模な計算業務の受注を想定しながらも、企業内LANで使用するためのサーバ・クライアントキットの販売も想定,デモとしての意味合いもあり一般参加型を大規模に行う。
 最近のトレンドとしてGRIDとの統合の話も聞こえてきますが、cell computingはどうするんだろう。


2002.3.22
『プレイステーション3』:ザ・ネクスト・ジェネレーション (CNET)
 PS3の研究戦略は分散コンピューティングに重点
 1月4日の、SCE,東芝,米IBMと分散コンピューティング機能搭載新OSの話か、同系統の物なのだと思います。

 1月4日には、「その処理能力をどうするんだろう?売るしかないだろう」と書きましたが、なんと、ゲームするCPUパワーが欲しいために、他のPS3と処理能力を共有するのですか。

 そんなことがユーザーに受け入れられるんだろうか?
 ネットワークゲームなら共有の考え方は受け入れられるのかも知れない。
 スタンドアロンなゲームでも実際、自分がプレイするために必要なら受け入れていくのか。

 しかしプレイ中は自分が処理能力が欲しいだろう。
 以前、ブロードバンド化した時代のための新OS云々と記事になっていましたが、ブロードバンド化した時代にコアとなるマシンは電源入れっぱなしだろうから、そのパワーを借りるのか。
 そうだとしたら、他人がゲームするために発熱・電力消費の増大を受け入れる人がいるのか。
 一種の疑似通貨を作り、処理能力を貸した分、自分も処理能力が借りれるのか。
 疑問だらけです。

 GRIDタイプ。
 個人が利用されるだけでなく利用する初めてのP2P処理能力共有か。
 まだ私の頭は混乱してます。

 「次世代PSには、PS2の1000倍の処理能力は欲しい」なんて今のゲーム開発者は言っているのですか。これも驚き。
 そういえば今年になってゲーム機の電源入れてないです。
 ひ〜、現状が判らない

今年に入ってから和IREDの海外ニュース、Mac関連の記事が増えたような。
 本家がそうなのか、翻訳する和IREDがチョイスしているのか不明ですが。
 非Mac利用者も楽しめれば良いのですが、そうでない記事にはちと不満。


2002.3.21 その2
 かなりのページで、自分のメールアドレスをmat-t@mh1.117.ne.jpと記述すべきところを、誤ってmat-t@mh.117.ne.jpと記載していました。
 メールが当方に届いてないなんて人がいたら、す、す、すみません。
 この日記をメインに20ページ以上,1年半以上前のページから間違いが...自分の愚かさぶりに寒気がしました。


2002.3.21
一般参加型分散コンピューティングで、多数の参加者を集めるには。
2つの要因があると考えています。
 まず、多数の人々の関心を惹くプロジェクト内容。
 もう一つは、大規模・多様なコミュニティを作れるか。

 コミュニティに参加者が積極的に参加するか否かは別に、オープンな場で話し合いが行われているコミュニティを見て、人々は、そのプロジェクトを知り、自分なりの評価を加え、信頼していくことが多いように思います。

 では、コミュニティをどうやって作るのか。
 チーム制度・ランキング制度を作るのがd.net以来、常套手段になっています。
 SETI@home,UDという大成功例がある現在では、こうすれば、ほっといても勝手に様々なコミュニティができてくれるかというと厳しいでしょう。

 ではどうするのか。
 私は、マイノリティへの積極的な働きかけが良い結果を生むのでは無いかと考えています。

 Macファン,Linuxユーザー,FreeBSDユーザー。
 RC5を見ても、彼らのコミュニティの結束力・能力は素晴らしいです。
 SETI@homeは企業別ランキングも作り、企業からの参加という形でも、ある程度の成功を収めました。
 (夢のあるテーマ,運営団体が公的色彩の強い大学だったから企業参加が成功した面も大きく、これはそう簡単に流用できないでしょうが)

 非WindowsOSコミュニティーへの働きかけには、対応クライアントの用意が必要ですし、既存プロジェクトに肩入れしている以上、新たな参加はそれ程望めないかも知れません。
 UDを見ていますと、日本では、TECH SIDEという個人主催のニュースサイトが4位に入っていたり、Yen-e(偽春菜問題のペルソナウェア/このソフトが何をするのか未だによく私には判りませんです。キャラクターが動いて会話するデスクトップ上でスクリーンセーバーのようなことをするんでしょうか)をサポートする人々が9位に入っていたりします。

 広く大衆にアピールする昨今のプロジェクトなら、今までのコンピュータで食べていけるレベルに強いコミュニティーから、もう少し裾野を拡げた幅広い世界に存在する、規模の大きなor強固なコミュニティに積極的なアピールをかけることが良い結果を生むのではないかと。

 具体的にどうするか?
 う〜ん....「これはいい」という案は今のところ浮かびませんです....すみません


2002.3.20
池田信夫のドット・コミュニズム (HotWired Japan 2002.3.19)

 NHKって、150人のML見て、そんなことやってるのか。暇だな〜。と思ってたら、

NHK、メーリングリストの発言に訂正・謝罪を要求 (毎日Interactive 2002.3.20)
 翌日、このこと、衆議院総務委員会で取り上げられたのか...
 この記事に載っているNHKの答弁は、地上波デジタル延期を確認との内容は事実無根。

 「地上波デジタル延期を確認」が本当かどうか、確認する術も、そうだっただろうと確信するまでに判断する能力も私にはありませんが、BSデジタルは集客にも収益モデルでも失敗だったし、地上波デジタルを急ぐ姿は一種の心理的恐慌状態から生み出されたもののように思った。
 NHKは「法的措置について検討中」だそうですが、池田信夫氏には立場があるから全ての場面で言っちゃ駄目ってのは困りますね。

 池田信夫氏のコラムはTV業界の今後の方向性の問題点を指摘していて、以前からとても面白かった。
 TV局に出資している新聞社でこれらのコラムが読めたかは疑問。 (専門的で総合誌には馴染まないこともあるのだろうけど。後、HotWiredはNTT色が強いわけだけど(笑))
 そんな氏に心理的圧迫をかけて潰そうとするなら、私は氏を応援します。


2002.3.18
分散コンピューティングをスポンサードするintelの狙い。
 まだこのことについて書いてなかったですね。
 現在intel社は、UD,SETI@home,Folding@homeのスポンサーになっています。
 何故intel社は、これらの取り組みを支援してくれるのでしょうか。

 98年暮れ〜99年の初め頃、Celeron300MHzを450MHzにクロックアップするのが流行っていた時代でした。
 記憶が正しければ、PC-DIYというPC自作雑誌に、インテル日本法人の方のインタビューが掲載されていました。
 自作PC雑誌初のintelインタビューと銘打たれ、「私も自宅に戻れば一ユーザーですから、皆さんの気持ちは分かります」という見出しに驚きました。
 intelは何故、こんなに寛容なのだろう。
 その雑誌の巻頭のコラムにはこうありました。

「もし、パソコンが無くなったらどうなるだろう?」
 書いた方自身、これが非現実的で突飛な前提だということを何度も断りながら、
  NEC:システムLSI,スーパーコンピュータ....がある
  富士通:オフコン...がある
 しかしintelとMicrosoftには、パソコンがなくなると、何もなくなってしまう。
 だからintelは自分の存在意義をかけて、パソコンの存在価値を高め,広める。
 そのためintelは(クロックアップといったことでも許容し)パソコンの好きな人に甘い。

 あぁ、なるほどな。
 それからかなり経った2001年の春頃だと思うのですが、確かPCWatchの記事内でintelが、
 「ビデオのリアルタイムなMPEGへのエンコーディングには、まだCPUパワーが足りない」
 と語っていて笑ってしまいました。
 そんなことする人がPCユーザーの何割いるんだろう。
 少なくとも、オフィス内でやる人はゼロに近いです。

 600MHzのPCは、Word,Excel,ブラウザ,メールをやるには十分です。
 もし、多くの人々が、「もう処理速度はこれでいい」と言い出したら、互換CPUメーカーが多数参入し、ただ激烈な価格競争(と低消費電力競争)を行うだけになってしまいます。
 CPUは、マザーボードのチップセット・グラフィックチップ・音源チップ等と統合された状態になってしまうかも知れません。
 そんな場所にintelの居場所を見つけるのは難しいでしょう。
 となるとintelは、高速CPUの需要も作らなくてはならないです。

 intelはUDで大々的なスポンサーになる以前から、「PCでの分散処理によってチップの設計期間・コストが短縮された」ってなことを語っていました。(ZDNet 2000.8.25)
 intelは、企業に今まで通り新しい高速なCPUの搭載されたPCに買い換えさせるために、企業内での(彼らいうところの)P2Pな利用で、大型コンピューターからのダウンサイジング,今まで得られなかったコンピュータパワーを使った科学計算の提案を将来的には狙っています。
 そのデモンストレーションとして、UDやFolding@homeを支援してくれるのでしょう。


2002.3.12
人々の理解を得るという面からも一般参加型分散コンピューティングを行う。
代表例はSETI@homeかと。
 SETI@homeの目的は、皆様ご存じの通り、アレシボ電波望遠鏡で受信された膨大な電波から、地球外知的生命体の発した電波が無いか解析を行うことです。
 そして、もう一つの目的として、「自分達の行っている研究活動を、人々が理解し支持を拡げる」というものもあったことと思います。

 宇宙人探しという研究テーマ。
 全米科学財団は「SETI研究の計画書は受け付けない」と、わざわざ注意書をWebサイトに掲載していたなんてことからしても、彼らは冷遇されていたことは間違いないかと。
 余談ですが私はSETI@homeの話を聞くまで、SETIという言葉を知りませんでした。
 SETI@homeで、彼らは、自分達の活動が世間の目に留まり理解される事例を一つ作りました。
 多数の人が参加するということで、スポンサーもつきました。

 先日の西はりま天文台での講演会でも、クライアントソフトが行っている内容に興味を持てば、ホームページでどんどん学べるようになっている点などについて、SETI@homeを高く評価されていました。
 そして、天文学に携わる人々の多くは、天文学に人々が興味を持ってもらいたいと思っていると語られていました。
 人々の理解を得られないと、予算面などでも苦しいことが多いのかと思います。

CommunityTSCも、SETI@homeと同様の目的を持っているように見えます。
 積極的な治療方法は今のところ存在しない結節性硬化症。
 約90%の患者さんがてんかんを起こし、長期的には60%の患者さんが知的障害を持つに至るそうです。(結節性硬化症(プリングル病)
 今回のプロジェクトで治療薬開発のための膨大な下調べを行うのが目的であると共に、参加する人々の、この病気への理解を深め、偏見を阻む意識を持つようにするのも目的...とまでいかなくても狙いの一つとしてあるのではないかと。

 そのCommunityTSC、ここしばらく繋がらなかったのですが、繋がるようになったと同じく、1秒毎のアクセスが改善されてますね。

DECRYPTHON
 フランス語で書かれているため不明なのですが、海外サイト(IDCP)の情報によりますと、神経筋と他の病気のためにプロテオーム(ある細胞のゲノムの塩基配列が産生する全てのタンパク質)解析をする。
 具体的には500000の蛋白質を比較し分類。(??)
 まだよく判らないですね。
 フランス語でユーザー登録の必要が。


2002.3.10
西はりま天文台講演会「2m望遠鏡計画」へ。
 西はりま天文台は、あくまで本物の観測施設・本物の宇宙・天文学を学んだ本物の研究員・また研究員も常に研究を行い最新の天文学に触れ続け本物であることを維持し続ける...と、「本物」を提供したいというポリシーを語られたのが印象的。
 だから、完全自動化・遠隔操作は行わない。
 でも少数のマンパワーで運用が可能なよう、かなりのコンピュータ化・ロボット化も行う。
 見たいもの・どの観測機器で見るかの簡単なダイアログだけで操作可能に。

 @siteプログラムは、稼働後暫くしてからという感じ。
 @siteプログラムでの参加する市民へのトレーニングは、あくまで研究員と共に行うので、研究員が何を行っているか等が判る程度に、事前に手軽な説明をする程度とのこと。
 宿泊者向け(?)に、「今から行うので参加したい人は...」といったラフな形で参加者を募るとのこと。

 流石、公開天文台の礎を築いた所。
 ありがたいことに、かなり敷居が低いです。
 その反面、市民の参加する必要性が低めのようにも。
 参加者には後に、研究の成果を参加者テロップ入で、ビデオ・CD-ROM等で提供したいということも語られる。
 statsですね。(違)

 プロジェクトのテーマについては、候補となるものが二次元の表に配置できる程で、まだ決まっていないとのこと。
 例として、宇宙の地図を作ったり,星間雲の中の生まれたばかりの星を探したり、変光星の観測,突発的に光が変わる星の観測,サーベイ観測として、銀河を形や色に分けてのカタログ作りを挙げられる。

 10年以上前、地元近くに天文ファンの集まる草の根ネットがありまして、よく西はりま天文台の話題が出ていたのですが、あの時、連れていってもらってれば良かった。
 当時、ガキの私は天文に興味はなく....くぅ。


2002.3.9
CommunityTSC
結節性硬化症の治療薬探し。
 結節性硬化症の研究・子供へのサポートに特化している非営利団体Rothberg研究所が、Sengentのシステムを使って自分達で運営しています。

 COSMのサーバ・クライアントシステムを使ってスタンフォード大化学学科Pandeグループが運営しているFolding@homeに近いですね。
 Folding@homeは無料でCOSMから提供を受けていたようですが、今回はSengent側から何のリリースも無いことから、Sengentと契約して購入したようにも。
 (慈善として無償提供したのなら、Sengent側はそのことをプレスリリースとして公表するでしょう、きっと)

 この運営団体、「患者の会」とは少し違うのかも知れないですが、システム使用ライセンスを購入し、運営するだけでなく、100万ドルの賞金もかけるだけの財力がある。
 アメリカの非営利団体のパワーには驚かされます。
 ただ、このRothberg Instituteに関する情報がインターネットで乏しいのは何故だろう。多少は不安も。

 クライアントソフトはSengentの炭疽菌とほとんど同じです。
 8080portのproxyにも対応しているので、proxyのログを見てみると、平均1秒毎に、www.childhooddiseases.org内にアクセスしている。
 これは奇妙過ぎる。
 Cele892.5で1時間で1candidate終了。
 これもFightAIDS@home等と同じく、ソフトを終了させると、解析結果が失われてしまうので注意が必要。
 しかも終了時期を予測するための指標になりそうなものは無いようで。

久しぶりに雲が無いこともあり、近場の高台で再度星野写真の撮影に挑戦。
 大本命と思っていたところは街灯がつき失敗。
 その次の候補は墓地(笑)
 1人で墓地の上にいるのは多少の恐怖が。
 しかも空の明るさもたいして違いが判らず。
 これ以上暗闇を探すとすると、車を使うしかないのかな。


2002.3.8
PEER Newsletter(2002.3.1)
ネットワーク調査系で、参加者にPayPalでの支払いも行っているPorivoからのニュースレターです。

 「参加者が一部で過剰してるけど、国・接続環境によっては、まだ足りないので募集している。必要とする国&接続環境の友達を紹介して実際にクライアントソフトを走らせてくれたら照会分のボーナスも支払う」

 という内容で、募集する国・接続環境ランキングが出ています。
 必要としている参加者ランキングで、日本は5位にランクイン。
 しかし、接続環境はダイアルアップ接続のみ。

 UD社の掲示板で、UD従業員が「(商業プロジェクトで支払いの発生する)Webパフォーマンステストで、ダイアルアップとブロードバンド環境で同じなのは本当はおかしいんだけど、ダイアルアップでも受け入れる」と言ったことを語っていました。

 Porivoはボトルネックの発見・パフォーマンス評価において、あくまで現実に即した、ダイアルアップとブロードバンドの両方での計測に積極的なのか。

 Webパフォーマンステストといったネットワーク調査系プロジェクトは、唯一商業化に成功している例のようです。
 故に、人集めにお金をかけられるのでしょうか。


2002.3.7
Entropiaのstats
 FightAIDS@homeは45000台弱が参加。
 解析されてFightAIDS@home側に戻ってきたtaskは382万task。
 単純比較が可能なのか不明ですが、現在配られているtaskナンバーが800万ちょっとですから返信率は50%を切っていますね。
 それでも、taskの処理に掛かる時間が短いおかげで、中断すると破棄するシステムにしては善戦しているように見えます。

 最近は、一日に10000task強が処理され送り返されているようです。
 1GHz機で1時間で処理が終わると想定すると、FightAIDS@homeプロジェクト全体で1GHz機416台相当の処理能力というところでしょうか。
 昨年7月6日に行ったUDでのTeam2ch処理能力推測で、当時のTeam2chは1GHz機1300台相当の処理能力を発揮していました。
 8ヶ月前のTeam2chの3分の1の能力...

 プレスリリース・協力する団体の数&知名度の乏しさ,少なく・更新されない情報ページ,チームはあれど競争する仕組みは無し(非公式にはあるのでしょうか)
 これらが参加者を集められない点でしょうか。

 NHKクローズアップ現代やNHKサイエンスアイスペシャルでの、スクリプス研究所への取材・オルソン博士へのインタビュー等を見る限り、他のプロジェクトと比べても遜色のない、かなり有望な感じに見えました。
 しかし、もし、UD社のように大成功を収めるようになったとしても、Entropiaの現行のシステムでは、回線帯域が逼迫してしまうのは間違いないかと。
 そういう意味で、あえて参加者を積極的に求めないのでしょうか...これは邪推かな。


2002.3.6
広告という雑誌を少し前に買いました。
 地域通貨などについて触れていて面白そうだったので。
 経済破綻したアルゼンチンで以前から普及しているらしい地域通貨についての記事も読みたかったところ。って、そうなるとニュース雑誌になるのか。

 雑誌を開くと右ページが無駄という凄いデザインです。
 和IREDといい、どうしてこういうデザインなのだろう。
 若い人向けだからなのか。
 今後はWeb媒体でやっていくそうですので、まだ準備中ですがメモ。

 ワークシェアリング,地域通貨,第三の道,NPO・NGOのプレゼンスの拡大...グローバル経済に取り込まれた社会の歪みを埋める役割を果たそうとするものが、これからもどんどん出てくるんだろうね。


2002.3.4
Athlon Dualマザーボード「Tiger MPX」256台のPCクラスタ - 独Heidelberg大学 (MYCOM PC Web)
 AthlonMP1.4GHzDual x 256でLinpack 825GFLOPS。130万ユーロ(約1億5千万円)。
 PCクラスターとしては高いような。
 スペックだけ聞くと、東工大松岡研PrestoIIIの春モデルのよう。

店頭販売店におけるパソコンCS調査概況“こわれないパソコン”が店頭市場を拡大 (マルチメディア総合研究所 ニュースリリース 2001.1.1)
 このレポートによりますと、故障率は、SONYの1.2%〜ソーテックの5.48%。台数からの平均は2.89%。
 256台だと7.39台が故障することに。

 保証期間故障率は1.59%。
 256台だと保証期間1年間(多分)に4.07台故障。
 無償ということで、こちらの数字が実状に近いでしょうか。

 NEC等が売っている1Uに収まるPCクラスタ等での故障率と、どちらが高いんだろう。
 故障したらやはり新しいのと交換するのでしょうか。
 コンピュータ的特性から台数は、この数字(2の倍数)になるのが普通なのだと思いますが、もしそうでなくてもいいなら、また暫くしたら新しいの組むからと、どんどん減っていくというのも費用的に考えると面白いかも。

 それにしても、ソニータイマーというのは本当に存在するんですね。
 他のメーカーは保証期間と保証期間外の故障数の格差(保証期間外÷保証期間内)が、SONY以外で平均0.67倍(最大1.63倍)ですが、SONYは5.4倍。
 それでも故障率全体でもSONYは低いですが。

Stephen Brooks's Website Distributed Particle Accelerator Designが終了。
 150人弱が参加し約2ヶ月で。


2002.3.3
EFF(電子フロンティア財団)のようなものが日本にも欲しいなと。
 ACLU(米市民的自由連盟)でもCDT(民主主義と技術のためのセンター)でもいいんですが、コンピュータやネットワークを専門にしている辺りでEFFをモデルに。

 日本だとこの手の活動で目立っているのは、盗聴法に反対する団体でしょうか。
 従来の市民団体と同じく、政府から市民の自由を守る形の闘いもいいんですが、それ以上に新たな団体に期待する機能に、大企業等の巨大な組織と一個人が、言論などの市民の自由に関することで闘わなくてはならない時、個人側をサポートする機能です。

 日本では発言はすぐに・頻繁に削除されることが多く、訴訟を起こすこと自体にマイナスイメージがあり、手間・費用も考えるとアメリカ程は起きないようですが、それでも、事前にEFFのような団体を作り監視の目を光らせ、市民のネットワーク上での発言の自由を守る団体があると判ると、何かを発言しようとする個人にとって萎縮することなく心支えになれるのでは。

 要は、掲示板での発言者・発言掲示板の管理人・ページ制作者といった、普通の個人が大きな存在と自らの言論について闘わなくてはならなくなった時、それをサポートする団体が欲しいと。

 例えば2chですと、日本生命等の企業からの削除要求や時には損害賠償請求の訴訟には、ひろゆき氏が一手に引き受けているわけですが、ひろゆき氏1人に負担が掛かるこの歪な形が続くんだろうか。
 ひろゆき氏はいずれ(心身あるいは金銭的に)ダウンしてしまうのでは無いだろうか。
 そんなことが無いように、こういった人をサポートする団体が必要かと。

 山根さん、盗聴法問題からもうちょっと拡げてやりませんか?って他人任せかよ(笑)

企業からの警告も怖くない (CNET)
テロ事件で抑圧されるウェブ上の言論の自由(上) (WIRED)
分散型コンピューティングプロジェクトは犯罪? (ZDNet)
DEF CONで逮捕の技術者はまだ囚われの身 (ZDNet)
EFF,ファイル交換サイトに助け船 (ZDNet)
オクラホマで「匿名による言論の自由」を守る判決 (ZDNet)
「教授レビューサイト」名誉毀損訴訟、サイト側有利で和解成立 (WIRED)
ダブルクリック社の情報追跡に反対運動 (WIRED)
会社批判サイトは駆除できない (WIRED)


2002.3.2
地球シミュレータは40TFLOPSで約400億円
ASCI Qは30TFLOPSで200億円以上
 2000年8月の為替レートは105〜109円台。その頃に比べて今は1$=133円と、円安が25%程進んでいますから、円ベースで今計算するとASCI Qは、もう50億円強高くなっています。

 数字だけ取ると、これでも地球シミュレータの方がまだ少し割高にも感じられますが、ベクトル型スーパーコンピュータが、この程度の価格差で買えるのは凄いお買い得のような気も。

米国のNYダウ平均株価がテロ前の水準に戻りました。
 景気後退の中、短期間の復帰は難しいだろうと思っていました。
米国のタリバンとの戦いも、まだ今頃でもやってるだろうと思っていました。
 大英帝国・ソ連があれ程手こずったのに、こんなに簡単に終了するとは。

 あ〜〜〜、も〜〜〜〜、あんたが大将。
 またバカスカ消費して世界経済の牽引車になってくれ。
 それはともかく、2月、TOPIX上場投信は結局買いそびれてしまう。


2003.3.1
米国エネルギー省が世界最速、最高性能のスーパーコンピュータにコンパックを選択 (COMPAQ社のプレスリリース
 核実験シミュレータASCI Q、2002年までに運用予定らしいです。
 お値段200億円以上。
 2月21日に、朝日新聞の記事にあったアスキーQという30TFLOPSのスーパーコンピュータがありましたが、これのことのようですね。

 この2000年8月のCOMPAQのリリースによると、「将来のAlphaプロセッサ(EV7、EV8)にアップグレードし、2004年までに100テラFLOPS」と記載されています。
「Alphaは2008年まで販売、Intel機への移行も保証」--コンパックの市原本部長(日経パソコンOnline)
によると、EV8の開発は中止しintelのItaniumに統合。
 EV8による100TFLOPSへのアップグレードオプションはどうなるのだろう。
 人事ながら心配。

米政府にとって、スーパーコンピュータというものは核兵器シミュレータに見えるらしいです。
 その次に速い12TFLOPSのASCI Whiteも核爆発実験・核兵器の劣化シミュレーション。
 2001年11月時点で、ロス・アラモス国立研究所とローレンス・リバモア国立研究所で、上位10台の4台を持っています。

 これというのもCTBT(包括的核実験禁止条約)の影響でしょうか。
 米政府はCTBTの死文化へとまだ画策している感じですが、もしそれが成功すれば、もうそんなにコンピュータを買わないんだろうか?
 いあいあ、核兵器の劣化の恐怖に世界で最初に直面する国なわけですから、やはりまだまだ買い続けるのでしょう。

 しかしアップグレード...(しつこい)


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Mat(mat-t@mh1.117.ne.jp)