北海道から東京に出てくる用事のついでに大阪に来てくれた強者jt氏も参加。
りーださんの生後六ヶ月のお子さんは可愛くて、抱かせてもらったよ。
赤ちゃんを抱くのは始めて。嬉しい。
正に、その日の出来事を綴る普通の日記ですなー。
って、凄いことなってんじゃん。
オフ会で、製薬会社で化学系SEをされている方に、昨日か今日かに出られた学会で、軌道計算(焼肉屋の中の騒音で聞きづらい中,多分こう聞いた。分子軌道計算というやつ?)を一般のPCで分散処理させるソフトが出ていたということを教えてもらう。
日本のソフト会社だったそうですが、名前までは覚えていらっしゃらないそうです。
なんとかページ探せないかな...
2001.11.28 その3
D2OL賞金かけるんですね...しかしクライアントの動作は謎のままです。
分子表示の回転を止めて、全画面表示を消せば、CPU占有率は7%程に。
Proxyのログを見るも、一日近く解析を続けてもまだ、送信していないようだし...
現在:Total Generations:14万,Total Energy Evaluations:2億4千万。
後記:後にproxyを経由しない環境ならば、ちゃんと動作することが判明
2001.11.28 その2
ZetaGrid - Verification of the Riemann Hypothesis
リーマン予想を証明するプロジェクト。
リーマン予想というのは、「リーマンのζ関数の複素数の零点は、すべて直線x=1/2の上にある」というもので、1859年に公式化されたそうです。
もしこれが証明されれば、素数の分布に一定の規則があることが判り、解析学と整数論との間で役に立つらしいです。
もうすぐ始まるらしいんで、メモ帳代わりに記載。
運営はドイツのIBMの研究所(?)の研究員個人によるもの??
アメリカのクレイ数学研究所が、昨年の世界数学者会議で、リーマン予想も含めて全部で7つの数学的問題に、各々100万ドルの賞金を出すと発表したそうですけど、このプロジェクトでもらえるの?
そこんとこしっかりしとこうよ(笑)
素数が無限に続いているように見えるというレベルの現状では、あくまで明確な証明は計算だけでは出来ないだろうし...ということでもらえないんでしょうか。
2001.11.28
更にD2OL。
クライアントソフトのスナップショットを見て頂ければ判りますが、非常にUDに似てます。
D2OL側のページのクライアントがどのような作業をするかという説明も。
そのせいか、違いを明確にしたいため「D2OLにより既に絞り込まれた」という点が強調されている感じが。
しかしクライアントソフトの動作は謎です。
昨日も記載したように、CPUパワー41%を占有。
分子表示をワイヤーフレーム化して負担軽減するとCPU占有率は31〜33%,最小化して表示を全て消せば占有率22%程に。
どうやら、一律4割程占有するわけでなく、向こうの決めた処理能力分を処理させる設計のようで。
謎は更に。
タスクバーに入れると事実上処理を止め、再度タスクバーから出すと解析を1からやり直すようです。
まだ不明な点が多いですが、これが上記の通りなら、かなり致命的に見えます。
今これを書いている時点では、こちらの事情でインターネットに繋がらないこともあって、ワークユニットの送受信がどうなっているのか、まだ不明なのですが、恐い物見たさで楽しみという感じがしてきます。
あ、そういえば、インストーラー使ってインストールするのに、デスクトップどころかプログラムフォルダにも登録されないというのは、かなり珍しい。
2001.11.27
Sengent Drug Design Optimization Lab (D2OL)
炭疸菌の治療薬検証。
事件から一月程度と思うのですが、プロジェクトの立ち上がりが速い。
しかしページ上には、実際にクライアントを動かす人向けの情報が少ないです。
CPU占有率はWinTopで見ても、Cele892.5で40%。
(他のプロジェクトを走らせていないと残りはアイドリング状態)
何故?
プロジェクトの立ち上がりの速さに加え、協力する公的研究機関も無く,情報の少なさもあって、疑念が多めに出てきそう。
この会社自体、プロジェクトの運営をビジネスとするUD型なのか、分散処理のソフトウェア・ソリューションを提供するEntropia型でデモンストレーションとしてやるのか,その両者なのかすら、まだ掴めていないです。
2001.11.19
UDのクライアントソフトはSSEにP4のみ対応していますが、それをP3,Athlon,Duronにも対応するようにするパッチプログラムが日本で公開されています。
クライアント改造です。
SETI@homeのケースと似ていますね。
もっとも、あれはMicrosoft内だけで起きたのかも知れないですが。
適正に動作するようですが、例えそうであったとしても、使用がUD側に認められることはないでしょう。
UD側は、多数の計算機資源をタダ同然で使えます。
ゆうなれば「無駄使いできる」と表現することも可能です。
1割強の処理能力増大より、スポンサーのIntelの顔を立てるでしょう。
お金を払ってくれるスポンサーがいなければ、これだけの参加者をUD社は、サーバ・回線の設備・保守費用を支えきれなくなるように思います。
依頼主とも言える、オックスフォード大,全米癌学会が支払うかというと、無償公開のデータベース構築で、UD社に適正な費用を支払えないでしょう。
アメリカ国立癌研究財団も、国立とはいえ、別の米国立団体でのことですがParabonに無償で協力させたりする辺り、国立癌研究財団の名前を出してUD社と契約し、設立されたばかりのUD社の信頼性を高めることになる代わりに、無償・あるいはとても安くUD社に仕事をさせているように感じます。
とはいえ、ポイントのCPU速度判定を見ますと、新たにP4が遅くなる等、どうもUD社が、スポンサーに普通なら取らないような、気を使っていない対応に見えるので、意外にP3,Athlon,Duronへの対応が行われるかも知れませんが...
それに私は、IntelのスポンサードでUD社は順調と思っていたのですが、decibel氏(もUDに行かれていたのか)によると、UD社は赤字なんですね。
意外に、世界最大の半導体メーカーは渋ちん?(笑)
そして、UD側で、データ信頼性維持のために、それが本当に正しくデータを返すのかパッチ及びパッチにより解析されたデータを調査する必要が生まれ、膨大な手間(=費用)がかかることになる恐れもあります。
UD社は赤字であることもあり、結果プロジェクト全体にとり、1割強の処理能力向上より、マイナス面の方が大きくなります。
私自身は利用及び公開に、もちろん反対です。
しかし「利用するな」と呼びかけても、残念ですが利用する人はいるでしょう。
先決なのは、どんな形ででもいいからUD側にこのことを知らせることだと考えます。
UDAgentの設計は、こういうことを見越してもか、自動VerUpする設計になっていますから、改造クライアントを排除することは容易です。
SETIの時は、どう対応したんだろう...日本語では検索しても全然出てこない...
2001.11.17
GIMPS、350万桁以上のメルセンヌ素数を見つける (本家slashdot)
まだこの結果が正しいかの再検査はすんでないのかな?
前に見つけたのが200万桁。1000万桁の素数を見つければ、EFF(電子フロンティア財団)から10万ドル(1200万円)。
2001.11.16
UDが配布しているtaskに、処理100時間,配布300時間経てば、途中で廃棄する時間制限を設けたことで問題が起きています。
時間制限が設置された時、丁度とても処理に時間の掛かるtaskが配られていました。
その当時配られていたTyrosine Kinase(q3)蛋白質は、うちのCele892.5のPCでは87時間程かかって送信しました。
参加者の中には、1Gのマシンで100時間以上かかると見られるtaskを受け取った方もおられたようです。
かなりの方が、何日も掛かって解析している中、突然、途中で送信し新しいtaskをもらってくることに。
UD側は掲示板で、「解析途中で送信されたデータは破棄,statsも一部のみ反映,科学的貢献は無し,UD側設備に負担」と。
この新たに設けられた時間制限について、なんのリリースも無かったため、参加者は、「なんだったんだ。今までのは無駄だったのか」と、怒り・あきれるのも当然だと思います。
何故、事前に説明・告知しなかったのか。
そもそもシビアな時間制限は必要なのか?
Folding@homeのように、次のtaskを作るために前のtaskが必要ということも、現状のガン・白血病治療薬検証では起きないはず。
設備面を考えると大量のデータ管理を長期で行うことには問題があるのかも知れませんが、時間制限を説明し、それがある程度浸透するまで待つ時間はあったように思います。
参加者は、PCの能力・電気代・メンテナンスと、金銭コストに換算すると莫大な費用をタダで提供しています。
参加者は何故、提供するのでしょう?
それはプロジェクトの有用性を認めたから、決断されたのだと思います。
その参加者によるデータを無駄にするとなると、参加者は、自分が参加することについてのプロジェクトへの有用性に疑念を抱くことになり、結果、人々が離れていくことに。
これが運営者によるミスでデータが無駄になったなら、d.netのCSC暗号解読時のように、そのミスを理解し・受け入れる参加者も多いかと思います。
しかし今回のケースは、運営者の意志に基づく決定によりデータが無駄になったため、参加者がプロジェクトに抱く疑念は大きいように思います。
残念です。
まだ、慣れない運営なのだと思いたいです。
今後は、制限時間を伸ばすそうです。
また、一度制限時間内に戻らなかったtaskは分割して再配布するそうです。
再配布しても構わないですが、いくら遅れて返ってきても他の同一データとのエラーチェックとして使うようにして、参加者からもらうデータを無駄にすることが無いようにし、そのことを明記すれば、参加者の意気も良い状態が維持できるように思うのですが...
ちょっと下世話な視点で....d.net organisers in UD
UDの今回のトラブルにより、UDで働くd.netメンバーもUDの掲示板に。
中には、更にトラブルを作っているように見える困ったちゃんも(笑)
http://forum.ud.com/ubbcgi/ultimatebb.cgi?ubb=get_topic&f=5&t=001778
Bovine氏によるバグによる解析途中での送信の説明。
バグによるものだけでなく、新たに追加された時間制限により途中送信するものも同列に扱い、「これはUDの帯域を圧迫し良くない,科学的貢献も無い」と語ったため、4日間解析に時間を掛けていた人が、
参加者:TODAY IM A BIT RAGED (今日は、ちょっと激怒したぞ)
http://forum.ud.com/ubbcgi/ultimatebb.cgi?ubb=get_topic&f=6&t=004295
ロボットアニメのマクロスが好きな(大きなお世話)Moose氏の、100時間の処理時間と200時間のトータル時間で期限切れになるとの説明。
Moose:Hope thats clear.(これでクリアになることを望む)
参加者:Clear as MUD!!!!(泥のようにクリアになれ!!)Or is that FUDGE??? (それとも作り話か?)
みんな大変だけど、がんぼれ。
2001.11.13
IBMとサン、分散コンピューティングに本腰 (CNET 2001.11.12)
学術ベースメインで進む、世界中のコンピュータを繋げて様々な研究者がその強力な処理能力を利用できるようにしようというGRIDってのを9月2日の日記で触れましたが、そのGRID用の標準ソフトウェアGlobusと、Entropia社のソフトを統合し、そのソフトウェアの評価をIBMが協力するという。
Entropia社は企業内での分散コンピューティングのソフトウェア開発がメインのようなので、FightAIDS@homeなんかの参加者には直接関係無いとは思いますが...
企業もどんどんGRIDに参加するようになるんでしょうか。
みんながGRIDに参加するようになれば、UDとかはピンチ?
というか、元々ちゃんとした(スポンサー等でない)長期顧客を,または短期顧客を矢継ぎ早に、UD,Parabon等の企業が獲得できていない現状は、ピンチと言える状況がずっと続いているとも言えますね...
2001.11.8
世界最大の素数を探し続けているGIMPSからニュースレターが。
200万桁の素数を発見して2000年4月6日に電子フロンティア財団から50000ドルの賞金を獲得したその賞金を発見者に支払ったとのこと。
GIMPSは以前からページに、税金上の問題で、非営利団体として登録されるまで賞金の受取も引渡もできないと記載していましたが、となると非営利団体として登録されたようですね。
それにしても、EFFが素数と認めて賞金支払いを発表してから1年半たっています。
d.netのCSC鍵の賞金も、これ程ではないですが、受渡がかなり遅れていました。
まぁ、この手の賞金は余り期待してはいけないと(笑)
2001.11.6
各種分散コンピューティングプロジェクトの紹介(長いよ、とほほ)が、11月1日で1周年を迎えました。
この1年を振り返ってみましょう。
当時話題を集めた、参加者にお金払うことを標榜したPopular PowerとDistributed Scienceの2つは早々に脱落してしまいました。
彼らの考え方は、ドットコムバブルを引きずっていたと評価されるのでしょうか。
成功者はUD。
Intel,米国立癌研究財団,オックスフォード大との協力関係,Intelにより米国以外でもリリース。
私はIntelによるリリースが、かなり役立ったのではないかと考えています。
一般の人々に判りやすく人々の心を動かせる内容のプロジェクトを、Intelがプレスリリースするとコンピュータ系のメディアは取り上げてくれ易いのではないかと。
Intelもそのことをよく熟知しているようです。
実際IntelがFolding@home V2のサポートを発表した時、最初、Intelは何をどうサポートしているのか判らなかったのですが、Wiredの記事を見る限り、メインは人寄せみたいですね。
但しこちらは判り易さに欠け、また二度目と言うことでニュース性も低いようで報道も少なく、それ程、人を集められていないようです。
それに加え、UDに、この手のプロジェクトに参加が見込めそうな層のある程度を押さえられてしまった直後のように思えます。
UDを知らずF@Hで始めて知った人はまだ少ないです。
そして、コアとなる参加者はまだUDに「飽きて」いないように見えます。
今度は残っているストレージ・バンド幅を使って、人々の関心を引く,善意の琴線に触れるプロジェクトを提供できれば成功しそうに見えるのですが、ネットワーク調査・検索エンジン構築・ページアーカイブ...どれも人々の善意の琴線に触れられず、人々の関心を惹けそうにないですね。
P2Pファイル共有以外には駄目なのでしょうか。
最近は、Javaによるクライアントプログラムが台頭しました。
関係ないですが、日本発ファイル共有ソフトFileRogueもJavaベースだそうですね。
ネットワーク・セキュリティ・複数のOS環境への対応等、運営を開始するに辺り、色々利点があるようです。
Webベースで解析させるプロジェクトも出てきました。
そして、厳しさを増す世界経済。
ネットバブルを馬鹿にしていた人も、実体経済の冷え込みには笑いが凍ったことでしょう。
UDは70人いた社員数が55人に。
d.netのdbaker氏は、UD辞めてそのままテキサスでI Travel You Travelという旅行情報・コミュニティサイトをビジネスとして運営しているようですね。
最後に、既存プロジェクトの存在感・そして処理能力の停滞・後退。
d.netのコミュニティはかなりの場所で閑散としています。
SETI@homeは、かつて30TFLOPS程出ていましたが、現在では20TFLOPS台のようです。
早計な考えであって欲しいと思いながらも書きますと、d.netは、歴史的役割を全うしたと言えるのかも知れません。
d.netにより、分散処理によるチームバトルの楽しさ・充実したstatsによる順位変動の楽しさ・徐々に上がっていく探査済鍵空間の%・正解鍵を見つけたときの興奮を、理解・経験した人が世界に10万人以上いることでしょう。
56bit長共通鍵暗号において、正解鍵を見つけ、明確な「結果・勝利」,そして10000$の獲得も経験できました。
d.netが無ければ、チームバトルの概念を、SETIも,そしてUDも、取り入れなかったかもしれません。
企業運営・大学の研究室での運営にはない、d.netの空気・文化は、絶えないで欲しい...