的日記  3月 - 4月 - 5月

2003.4.30 *
cell computingが終了しました。
 2台、PCの電源を落としました。
 d.net→cell computingと、ずっと連戦でしたから久しぶりの休息です。
 Point入り感謝状というのは、惑星協会がSETIで行っている参加者証明証を発展させたアイデアですね。

 そういえば企業内向けのシステム販売は、年明けにもスタートできると昨年12月に語られていましたが、こちらはどうなってるんだろう。
 cellcomputing.jpで行うのだろうか。

SOFTBANK GAMES MOVIE「Blue-Sky-Blue【s】 -空を舞う翼 」Dreamcast版
 エコールが移植する空を舞う翼のOPの動画がダウンできます。

 わっちゃ〜〜って感じ。
 あぁ、ゲーム不況は深刻だ。
 エコールも生き残りのためには、こんな作品を移植するという手堅いことをやってしまうとは。

 発作的に2年前に作ったWindows用パズルゲームの紹介ページを作る。


2003.4.28 *
cell computingが終了へ。
 130日程の実験でした。
 当面の将来の計画が公表されていないことから、当初2〜3年後と述べられていたように、一般参加型の商用化への本格化はまだ先でしょうか。

 Lifemapperは今日になってから接続するように。
 アプリケーションモードで駆動中に最小化すると解析まで中止してしまうとは。
 今バックグラウンドモードで動かしていますが、どうやらWin98でも動くようで。(長期稼働は未確認)

斑猫日記 (斑猫賢二氏 2003.4.23)
 空を舞う翼エコールがPCからドリキャスに移植するギャルゲー)は、今流行の鬱ゲーらしい。
 鬱ゲーというのは、プレイヤーが自責の念にかられて鬱に陥るというタイプのエロゲーのようです。(代表作:君が望む永遠)
 少し前は、感動させて泣かせるエロゲーというのが流行りでした。(代表作:kanon)

 で、次に予定されているエコールオリジナルのPCゲーもエロゲー・ギャルゲーではないかと。
 あぁぁぁぁ、そうなのか。
 この画像から勝手に、前からやりたがってるRPGかと思ってた。

 PCゲーをドリキャスに移植して、まずは今の時代のギャルゲーの制作を心得てから、エコールオリジナルのギャルゲーを作るというのか。
 エコールのゲームで、ストーリーに感動して泣いてしまったり,プレイ中の決断に自責の念を感じて鬱になってしまったりしたら、そのことのほうがショックで泣いたり鬱になったりしそうだ。


2003.4.26 *
Lifemapper
 地球上の生物多様性に関する予報(予言)的な電子地図を構築するプロジェクト。
 地球の動植物種が今どこに生息しているか,どこに潜在的に生息可能だったか,どこに・どのように世界の異なる地域を横断して広がることができたか、各々の動植物種の生態学的なプロフィールを計算して、種が発見された所を地図に表わし、どこに各々の種が潜在的に生息可能だったか予測。

 何度やっても、
  「Could not retrive next species from server. Will try agqain in five minutes.」
 のメッセージで、species(受信データ)を受信できず。

 あ、これ、Win98SE〜だから、Win98じゃ無理だ。
 と気づき、Win2000に入れるも、やはり同じ。
 う〜〜ん。まぁまだベータ段階。
 時々Webのほうも繋がらないようで。
 でも久しぶりにまったく新しい、想定したことのない新鮮なプロジェクトを見た。


2003.4.25 *
「ネットの創作物は誰のものか」 〜匿名掲示板とタカラ「ギコ猫」商標登録騒動から考える〜 (澁川修一氏 2003.2.27)
 新現実Vol.2(角川書店)に掲載されたテキストが、ありがたいことにオンラインでも閲覧可能。

 2002.7.21の日記にも取り上げたテキストのVer.2。
 ですが、当時指摘した問題(原著作者の権利処理をどうするか)についてはそのまま触れられていません。

 こちらのWikiを見ると、書かれた方が、2chのAA系板にCCライセンスをという点について「突っ込みは歓迎」とおっしゃられているので、書かせていただく。

creative commons日本語情報などを運営しているMatという者です。
「2chのアスキーアート(AA)にcreative commonsのライセンスを」
というのには無理があるように見えます。

creative commonsのライセンス提示(修正:選択)を行えるのは、著作権者か、著作権者から明白な認可を受けた者でなければなりません。
まず、ひろゆき氏及び2chは著作権者ではありません。

書込時にccライセンスを選ぶ(または選ばない)オプションを、個々の書込みを行う方が選ぶ形を取ったとしても、個々のAA作品は完全なオリジナル作品であることは少ないです。

たくさんの方々により改良され多用性を持ったAAに対して、具体的なこんな法律の話をするのは憚られますし無神経な発言ですが、そして、現実に問題になることはきっとないでしょうが、改良された素晴らしいAAは翻案権侵害(著27-28条)となる可能性を含んでいます。

故に厳格に考えると個々のアスキーアートの元となる部分のある原作者の許諾が必要となります。
とはいえ、2chのアスキーアート個々の原作者を調べる術はありません。

翻案権侵害の可能性を含んだままcreative commonsライセンスのような強制力(追記:非営利・改変に関する条件などを守れば無制限無許諾の複製を認める点など。強制力という言葉は変かも知れない。「他者への無限の複製を認める強力なライセンス」とかが良かったかも)の存在するものを、2ch側がシステム的にサポートするというのは、かなり問題のある行為に見えます。
少なくともお薦めできるcreative commonsライセンスの利用形態ではありません。

なら、どうすればいいのか?
厳密に答えると、「どうすることもできない」というのが私の考えです。
現状のままでいくしかないです。

 creative commonsのライセンスが提示されたからといって、どこかの誰かがアスキーアートの商標登録出願することを強制的に止められるわけではありませんし、creative commonsは、アスキーアートの抱えている問題の解決や前進に、余りお役に立つことができないでしょう。

 ライセンスのような強制力の存在する絶対的な強いものではなく、ステートメント(声明)のようなものを、みんなで構築するよう呼びかけ、みんなで(できるだけたくさんの方々に)利用に関する共通認識のようなものを育んでいくのが理想だと考えます。
 Wikiに慣れておらず、掲示板と同じ感覚で改行したら、改行荒らしのようになってしまった。反省。


2003.4.24 *
Creative Commons Releases Hundreds of Titles Under its Founders Copyright (Creative Commonsプレスリリース 2003.4.23)
 Founders' Copyright(アメリカ建国時代の著作権)が始まった。
 creative commonsとの契約に基づき、14年間又は28年間のみ著作権を維持するという試みです。

 オライリーがいっぱい本を提供しています。
 と言いますか、正確には宣言してるだけでしょうか。
 出版日から14年or28年後に、Attribution(著作者名表示)ライセンスで公開とは、当初の「14年後=パブリックドメイン」とは少し変わっているようですね。

 入力フォームもできています。
 邦訳ページは、本家が大幅変更されたことで、要:書き直し。

 「で、これを選ぶことに、選んだ人にメリットはあるんですか?」
 という疑問が強くありました。
 「14年後=パブリックドメイン」の頃のFounders' Copyrightには特に。
 もちろん、社会的・間接的な利点は大いにあるでしょう。

 これはcreative commonsのライセンス自体にも言えることなのですが、直接的なメリットが見いだせないと、たくさんの人々,大衆を巻き込めないです。
 現実に、今、creative commonsのライセンスを使っている人の大部分は、自らの理念に基づき宣言しています。
 「creative commonsが便利だ」と思って使っている方は残念ながら少ないでしょう。(自分の著作物に関する意志表示が容易に行えるという点を除けば)

 Linuxを始めとしたオープンソース系のものが何故たくさんの人々・社会を巻き込めたのか。
 理念・思想だけでは無理です。
 興味深い・面白いだけでなく、便利だからです。自分にとってプラスだからです。

 今のcreative commonsは、ちっとも便利じゃないです。
 作品の創造的な再使用が行われているケースをそこかしこで見ることなんてできません。
 それ以前に、creative commons自身では作品を探すことができません。
 作品の創造的な再使用が活発に行われることで、人々が利便性を実感し、たくさんの人々にccライセンスを使ってもらえるようになるのだと私は考えていました。

 私は、当初(2002年5,6月頃)、creative commonsを実用的なシステムとして機能するものだと思っていました。
 データベースに様々な人々の作品が登録され、Googleのイメージ検索より数段賢い、音楽・映像・テキストその他様々な利用可能な著作物が検索できるのだと思っていました。

 コンテンツのホスティングは私の勘違いでしたが、当初計画されていたデータベースの維持計画も、2002.12.16の発表時には明確に否定しています。
 そして来るべきセマンティックWebの時代が到来すれば、作品を見いだしてくれるようになるといいます。
 creative commonsが爆発的に利用者を増やせる時が来るとしたら、その時でしょうか。
 待つだけではなんなので、当方で提供してる検索エンジンへのリンクも、もう少し機能的にできないかな、と。


2003.4.22 *
cell computing、OPAL(光マイクロプロセッサプラットフォーム実現プロジェクト)のtaskばかりが流れてきています。
 そろそろ総仕上げ段階?
 これ以上の延長は無いと見るべきでしょうか。

 前回は終了9日前に、延長の告知がありました。
 残るは後8日。

 「目的を達成しプロジェクト全てが終わる」ということは、今までの世界での例を見ると少ないです。
 世界中の大抵のプロジェクトは、何らかの新たなプロジェクトやデータで継続してきました。

 穿った見方をすれば、「終了して、将来また何かを始める時、一度掴んだ参加者を離してゼロからのスタートでは、どれだけ参加者が集まるのか判らない」
 故に、d.netでは昔から、「RC5-64が終わった時に継続的に解析できるプロジェクトを」として、素数探索などを模索していました。

 終了する予定のcell computing、この後どうなるのか気になります。

 と、記載した後、メンバページを見に行くと、登場キャラクターによる「セレスト物語」の続編が公開。

   「さよならじゃないよ。すぐ帰ってくるよ」

 一旦終了して、しばらく後に、今度はビジネスフェーズのプロジェクトに入るのかな...


2003.4.18 *
分散型コンピューティングで巨大検索エンジンを (WIRED 2003.4.18)
 Looksmart社が買収したGrubに関する記事。

  「インデックスを単純拡大しただけでは、質の良い検索エンジンにはならない」

 Googleの使われ方を見ると、確かにその通りです。
 リンク分析などにより、Googleでは質の高い検索結果がほぼ約束されています。

 しかし、
  「Googleより馬鹿でも、Google未登録ページがGoogle登録ページ総数の2割あります」
 なんて検索エンジンも、やっていけるだけの余地が検索エンジンの世界にはあるように見えます。

 Googleと方向性の違う、2番手・3番手でも、Googleの巨大すぎる状況に危機感を抱くポータルは、Googleとミックスする形で契約する可能性が。

 とはいえ、Grubは人を集められるでしょうか。
 それまでリアルタイムで130人程でしたが、今では1日に1140clientが動いていると、一連の報道の効果はあったようです。

 現在は、いつ巡回したかorまだしてないかを知ることができるだけですが、実際に検索できるようになれば、結果に魅了され参加される方も増えていくのでしょうから、そこからがGrubの本番。

 うちの古いIEではURLのステータス検索は「XML ページを表示できません」と見れないので、NN4.7で検索後にソースを見てみると、トップページ・creative commons日本語情報はクロールしてないけど、「各種分散コンピューティングプロジェクトの紹介」は4/18にクロール。
 おぉ、好感度アップ。
 実は、referer追っかけて来てるだけなのかも。


2003.4.16 *
XtremWeb (パリ大学LRIコンピュータサイエンス研究所・・・で、いいんだと思う
 誰でもインターネット上又はLAN内のマシンで、分散コンピューティングプロジェクトを起こせるP2P分散システムの開発をしているらしく、Linux版がリリース。
 かなり以前からリリースしていたようです。遅れてすみません。

 海外の情報サイトIDCPの情報によりますと、インフラのデモとして、「エア・シャワー」という宇宙線が地球の大気に入っていくことによって引き起こされる現象をシミュレートするAugerプロジェクトというものを予定しているそうです。

 メモ:MPICH:MPI規格に基づいた並列計算用ライブラリ

なんとかWinMXで検索できるように。
 しかしP2P-media.comが配布しているファイルが見付からない。
 本当にファイル配信してるのだろうか。
 いや、これは、酷い言いがかりですが、The Honest Thief以来、P2Pはもう懲り懲り。


2003.4.15 *
NTTデータ、コンテンツマーケティングの新会社設立 (impressWatch 2003.4.15)
ウェブサイトコミュニティを活用したコンテンツ・マーケティングを行う新会社 〜『株式会社NTTデータ・コンテンツプランニング』を設立〜 (NTTデータ社プレスリリース 2003.4.15)
 コミュニティサイトを企画・運用し、マーケティング支援をし、コンテンツへの出資も行う企業を4/16設立し、5/1営業開始。

 こ、これは....
 cell computingは4/30に実証実験を終えますが...いや、まさかね...まさか、そんな急にはね...
 ですが、この新企業の提案するコミュニティビジネスの一環としてコンテンツ制作にcell computingが利用されるなんて大きな道筋が見えてきたように。
 うひゃ〜〜〜〜。

空を舞う翼エコールがPCからドリキャスに移植するギャルゲー)
 1000円高い初回限定版は、プレミアムファンディスク付だそうです。

 このプレミアム「ファン」ディスクのファンというのは、住居不法侵入を繰り返して、その模様をインターネットにアップしてゲラゲラ笑ったり,友が島に渡って「なんだぁこの階段はぁ」とか裏声で叫んだり,会社移転すれば法務局に行って登記簿取り寄せてまで追いかけたりするほうのファンではなく、この作品のファンなんでしょうねぇ.....当たり前ですね。

P2P専門のネット個人放送局 P2P-media.com
 WinMX等のP2Pファイル共有ソフトを使って、自主制作番組配信をされています。
 うん、ここまではみんな思いつく。

 凄いのは、実際に見てみたいようなニュースコンテンツを結構流している点が。
 WinMXをインストールするも、うまくルータを越えられず。(多分もう少し設定をちゃんとやれば...)
 一つくらいサンプルが欲しいところ。

     ハイパーリンクはもう古い!「WWWを捨てて、P2Pを使おうよ」

 というコピーはインパクトがありコピーとしては秀逸。
 ですが現実にはblog系などの隆盛を見ても、人々はハイパーリンクの便利さに依存しています。
 P2Pファイル共有ネットワーク内のファイルなりサービスなりへ、wwwからリンクが貼れるタイプのP2Pファイル共有なんて登場すると面白いかも。(そういえば既にwebからダウンできるものがあったような)
 P2P運営サーバが存在するタイプなら問題も少なく可能のように。
 とはいえ、P2Pファイル共有ネットワーク内のコミュニティに、ハイパーリンクを辿ってきた人が何か貢献するかを考えると、帯域だけを消費するだけで、価値を見いだせないでしょうか。


2003.4.14 *
SARS:コロナウイルス原因説、望まれる慎重な報道姿勢 (WIRED 2003.4.13)
 コロナウイルス原因説を大きく取り上げるメディア・風潮を強く批判する声を拾ってきてるのが良い。


2003.4.13 *
cell computingのメンバページ内にて、現在アンケート受付中です。
 一度答えると、もう質問内容を見ることができないのですが、各プロジェクト種類毎にどんな印象を受けるかを尋ねる中、CG制作や金融計算に続いて、石油の埋蔵量・鉱脈調査のような設問が。
 これは始めて挙がるプロジェクト候補ですね。


2003.4.11 *
Sengent社のD2OLがSARS(新型肺炎:重症急性呼吸器症候群)プロジェクトを表明
 今走らせていますが、まだSARSは確認できません。statsにもSARSはまだ無いですね。
 D2OLも、プロジェクトを選べないんでしたか。

 Sengent社はいつもタイムリーです。
 登場時から、その姿勢が疑念を生んでもきました。
 今回もそう捉えられるやも。
 まだ知られて間もないSARSのプロジェクトを、そんなに早く立ち上げられるのか。

 公式ページによると、3つの周知のコロナウイルス群から50〜60%ずつ分岐するSARSに対し、コロナウイルス間の変化のため、人と動物種の間で高い保全を持つ1つのコロナウイルス蛋白質をターゲットにすることで、全ての種族で同じ官能性と活動部位を持つと予想され、全てのコロナウイルス種に対して広範囲の活性を持つ化合物を選抜し、人に有益な可能性を確証するため病気の細胞と動物のモデルで信頼できる「hit」をテストする。(多分)

 既存のコロナウイルス蛋白質を使う形で行えるようです。
 その後、数ヶ月先にという告知が。

 インパクトのある、このタイミングでの告知。
 社会の関心を強く意識した姿勢。

 しかし未だにD2OLの場合、巧さより、怪しさのほうが際だつ気が。
 協力団体のなさのせいだろうか。

 もし、今後も一般参加型分散コンピューティングが積極的に行われるなら、ボランタリーな運営においては、その内容を監査して妥当性の証明・解説を行う非営利な立場の組織が出て来れないだろうか。
 EFF(電子フロンティア財団)はそれを担えそうな位置にいるようにも。
 ですが、数量的規模を考えると、到底、取り組むレベルではないでしょうか...


2003.4.6 *
「あんてな」がもっと浸透していくなら、ページ更新に対する姿勢は変わるかも知れない。
 あんてな以前、見に来てくれた人に新しい内容を提示できなく失望させてしまうことを防ぐため、日々なんとか更新しようとしました。

 ですが、あんてな以降、更新されていないと見に来ないため、更新を急ぐ必要はありません。
 むしろ、ちょっとした誤字の訂正などでは、がっかりさせてしまうことも。

 あんてな以降、私はこれでも少しUp前に推敲・校正のために時間を設けることが多くなりました。
 って、あんてながなくても、推敲・校正はすべきですね。


2003.4.5 *
ネット会議 : コピー防止技術の意義と有用性 (世界情報通信サミット2003 2003.1.29-2003.2.21)
 たまたまクリエイティブ・コモンズという言葉をマイクロソフトの楠正憲氏(199・202)が使っていて目を引いたのですが、氏は、議論の中で、
 と、投げかけています。

 ソフトウェアの使用許諾契約の法的根拠に関する議論では、クリック・ラップ契約の有効性に関して議論が集中するようですが、3月20日にも取り上げたデジタル著作権(デジタル著作権を考える会著 牧野二郎編 ソフトバンクパブリッシング)は、使用許諾契約自体に、もっと強い疑いをかけています。要約しますと、

 「そもそも著作権には、使用権というものは存在しない」
 「だから、ソフトウェアの使用許諾契約というものは、そもそも存在しない財産権に関する契約であり、無効なのではないか」

 と。
 ああなるほど、ほんとだ。
 あれはまったく幻なのかも知れない。
 現実には取引習慣として定着しているともいえ、この主張が完全に認められるかは怪しいそうですが。

 議論中、マイクロソフトの楠正憲氏は、まるでコンピュータソフトウェアは特別に利用許諾契約が法理的に当たり前のように認められているかのような臭いをほのかにさせる(笑)発言をされています。
 これが鼻につくという方がおられるかも知れませんので、一応、勝手に彼に代わって擁護しておきますと、これは彼が傲慢だからではなく、元はと言えば、パソコンにHDDという新しい概念が登場したせいだと思われます。

 HDDにソフトをインストールすることは複製にあたるのですが、これは個人は30条(私的複製)で保護されているため、なんら問題ありません。
 が、企業内PCでは私的複製の概念は無く、HDDへインストール=違法という状況になってしまいました。
 そこで47条の2第1項(プログラムは113条2項(後述)に触れる違法複製物じゃないなら、利用するために必要と認められる限度において複製OK)という法律ができました。

 とはいえ法律は、皆様ご存じのように、すぐにはできません。(1985.6.14成立。1986.1.1施行
 コンピュータ技術の革新に法律が追いつけないという事態がここでも登場しました。

 法律ができるまで企業や特に官公庁が法的リスクを恐れて使わない・買わないというのでは、ソフト会社にとっても大きな損失です。
 で、各ソフトメーカーは使用許諾契約という形を取ったのだと思われます。

 「使用許諾契約」というものの元々の要点は、「ソフトウェアを1本HDDにインストール(複製)することを、法律では企業・官公庁の場合は違法になりますけど認めますよ」だったと推測できます。
 もはや47条の2第1項がある今、商業パッケージソフトウェアの使用許諾契約というものには、利用者から見ると,もしかしたら実質ソフト企業にとっても、なんの価値も意味も残っていないのかも知れません。
 むしろコンピュータソフトのほうが他の著作物のような適正な状態に戻るべきなのやも知れません。

 では、使用許諾契約が無効だとすると、どうなるでしょう?

 マイクロソフトの製品を例に取りますと、アクティベーションが残っており複製は不可です。
 アクティベーションをクラックしてインストールした場合は、私的複製に制限を設けている「技術的保護手段」の回避(著30条1項2号)になる可能性が高く違法の疑いが濃厚です。

 ただし、プロテクトの無いコンピュータソフトや既にクラック済みのソフトをダウンして使用するなら、合法の場合も。
 コンピュータプログラムについては著113条2項で、侵害されたプログラムを業務上電子計算機において使用する行為は、侵害されたプログラムであることを知っていたのなら侵害行為とみなすとしています。

 113条2項について、著作権法概説(田村善之著 有斐閣 私の読んだのは古い版)では、業務上と記載されている点から、「業務上の使用行為について適用されるものであり家庭内でプログラムを使用する行為には及ばない。現在、一般に普及している技術の水準では,家庭内での使用行為に禁止権を押し及ほしても実効性のない権利になるだけだからである」と記載し、

 また、47条の2第1項(プログラムの複製物の所有者は113条2項に反しないなら、電子計算機で利用するために必要と認められる限度において、複製・翻案できる)についても、「なお,私的使用の目的がある場合には、30条の私的複製に従い(より自由に)複製,翻案をなしうる」と記載しています。
 要は、アクティベーションのないWindowsを、一人で家庭内のPC何台に入れてもOKということです。

 ただ家庭内において、113条2項・47条の2第1項で縛られるか,30条の私的複製で自由かについては議論がまだあるようです。
 (具体的にどの法学者が113条2項・47条の2第1項で縛られると主張しているのか自分は知りませんが)

2003.4.4 *
クリエイティブ・コモンズ──インターネットと知的財産権 (講演:ローレンス・レッシグ氏(2002.12.10))
 この勉強会は知らなかった。
 レッシグ氏が、「クリエイティブ・コモンズ」というタイトルで、creativecommons.orgと直接関係のない話題で講演するのは来日中行ったものでは、これが2度目の模様。

お詫びと記事削除のお知らせ (impress Watch 2003.4.3)
 あ〜〜〜〜。
 The Honest Thief自体がエイプリルフールにタネあかしをするネタだったのか。
 冒頭に「架空のファイル共有」「The Honest Thiefなんて存在しない」とか書いてあっても、エイプリルフールサイトなんで読んでられっか。
 と、読みませんでした。
 すみません。

 元々、オランダの建設管理会社PGR社が運営し、The Honest Thiefには実体が無いことは皆が理解していたところです。
 法的リスクから考えて、そうするほうが妥当なのだと思っていたのですが、やられた。

 ビジネスと人生で成功する非凡なセンスThe Honest Thiefamazonで9ドル95セントで売ってるらしいよ。けっ
 日本で買うと1075円とはアメリカより安いね。欲しくないけど。


2003.4.3 *
The Honest Thiefは、いつまでエイプリルフールを続けるのだろう。
 Dutch Pirates.com(これも凄いドメインだな)に移行するのだろうか。
 かなり手間暇かけて作ったから、消したくないのだろうか。

 iNTERNET magazine誌2003年4月号は既に過去の号ということで、公式ページからの取り扱い方は小さく。
 全文読めるccの記事(PDF)は外部からリンクが貼られていない状態に。
 そのうち消えちゃうんじゃなかろうか。
 そうなれば、当方にでもコピーを置いておきますか。

 ネットランナー誌から5月号に掲載するからと見本誌送付案内。(各種分散コンピューティングプロジェクトの紹介)


2003.4.2 *
 数日前に取り上げたcell computingの広告記事、グリッドという言葉が一切使われていませんでした。
 それに、今後まず最初にビジネスとして展開する予定の、イントラネット版cell computingの話題も一切触れていませんでした。
 あくまで企業広告という位置づけでしょうか。


2003.4.1 *
今日からこんな感じで利用可能になるよう、日付に20030401のような形でNAMEタグを入れることにしました。

コンテンツは糞か: Creative Commonsをめぐって (梅田望夫氏 2003.1.17)
 「日々トイレから流れ出る下水がコンテンツだ。それを濾過(filtering)して飲めるようにする、出版社に存在するような仲介者・編集者が必要だ」

 Arnold King氏の言っていることは、何も極端なものではなく正攻法に見えます。

「コンテンツに関する経済面では、価値を増大するものの大部分は、創造プロセスではなくフィルタープロセスからきている」
「ネットは多くの代替となる出版モデルを生んだが、十分に価値を増大させない」
 氏は、編集・仲介の機能を高く評価します。

 インターネット上のコンテンツは編集者がいないものが大部分です。
 そのお陰で無制約な,破天荒な,ハチャメチャなものが登場する場ができました。
 その一方、それは膨大なゴミ(氏の言うところのトイレの下水)に埋もれた状態とも言えそうです。

 creative commonsの活動の場は、インターネットを実質的にベースとするでしょう。
 となると、そこでやり取りされるコンテンツは、インターネットと同水準であるはず。
 私はそれで適正だと思っています。

 そして、Arnold King氏の言っているものは現実社会に既に存在します。
 そう、彼も言うとおり出版社です。
 それを準えたものをインターネット上に登場させる意義はありますが、新芽に乏しく私個人としては面白味に欠けます。

 これに対してArnold King氏は、SPAMフィルターとして開発の進むBayesianフィルターにより、weblogをフィルタリングのための統計のサンプルとして利用(多分そういうことなんだと思う)し、コンテンツを濾過(フィルタリング)することを提案しています。

 Bayesianフィルターにより濾過された状態と、creative commonsは相反するものでしょうか。
 creative commonsはメタデータにより、様々なアプリケーションが第三者から登場することを期待しています。
 現在、creative commonsは、ライセンスされた著作物を探す手段をほとんど何も用意していません。
 creative commonsにも、creative commons自身が提供しなくても、ライセンスされたコンテンツが検索されるBayesianフィルターが出てくれば面白いように。

昔は楽しかったInet上のエイプリルフールも今では、
 「何でも疑って躊躇することで社会の効率が落ちる、やっかいな日だなぁ」
 とか思っているのは、自分がつまらない人間になったことの証なんだろうか。


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