このプロジェクトは人工生命(A-Life)的な手法の一環として行われているようで、これ以外にも、セルオートマトン,L-systemによる樹木の進化などのデモが拝見できます。
人工知能 → 複雑系 → 人工生命
と、最近、本を軽くパラパラと読んでいってるんですが、今年5月に朝日新聞の取材を受けた時の記者の名前が服部さん(紙面に掲載された時、記名記事だったので、ここで名前を出しても問題ないでしょう)という方だったのですが、この方、人工生命の本や翻訳をかなり手掛けておられる方と同姓同名。同一人物のようで。
「distributed.net チームNIPPON RC5-64終了記念パーティ」
Node-zero翻訳に関する事情についても記載されています。
RC5-64、引き当てた方については、jtさんもご存じないとは。
てっきり2000ドルの受渡(振込)などの実務・折衝をjtさんが、おやりになっているのだと。
そして、プレステ2Linux版clientも既にbuild。
jtさんすげ〜〜〜。精力的。
私の家にある唯一の牛が飼えるRISC機です>PS2(笑)
日本からの参加者みんなで集まる。
あ〜〜行きたい。行きたい。行きたい。
行っちゃおうかな。って申込締切、明日だよ。
せっかく東京にでるなら、他にも色々覗いてみたいところ。
もし行くなら、前後の土曜・平日または当日を有効に、お会いできる人がいればお会いしたりしたいところです。
お望みならば、無償で軽作業もします(笑)
2002.10.27
cell computing、実証実験で、バイオサイエンス分野、物理計算などを行う予定と表明
バイオサイエンス分野は、新薬開発・蛋白質の構造解析など、色々と予想が浮かびますけど、物理計算とは、どんなものなのでしょう。
5月2日にも、取り上げさせてもらった特集:スーパーコンピュータの動向(科学技術動向2001年10月号)によりますと、物理計算は、大まかに分けて2つの方向性があるように。
素粒子・原子核物理・核融合のシミュレーション。(大量の粒子の挙動をシミュレート)
構造解析・流体解析を同時に行う連成シミュレーション。燃焼・衝突シミュレーション,空気抵抗の解析
共に、極端な疎結合型の一般参加型では厳しそうな感じが...こんなのじゃないのかな....
私は、こういった予想をして勝手に楽しんでるタイプの人間なんですが、まだまだアンケートも受けつけているので、したいことがある方・思うものある方は記載しませう。
考えてみたら、やりたい内容のアンケートを積極的に受けつけてくれる....こんな機会って、他のプロジェクトでも、まず無かったように思います。
d.net PreRelease client beta6、処理速度的にはbeta5と変わらず。
creative commonsのアイコンの呼び名が一つ変更に。
Cマークを逆にした「Copyleft」と呼んでいたものが、「Share Alike」に。
アイコンと、その意味を説明する内容文は以前のままです。
Share Alike、日本語に訳するなら「同様に共有」でしょうか。
2002.10.26
SETI@homeの送信者は1日に約2000人弱。しかし、4週間で一度でも送信する人は550000人。
どう考えても、2000x28=56000人。謎だ〜〜〜。
と、前から思っていて、今さっき、ようやく気付いたのですが、この2000人弱って、今日1日に参加登録した新規ユーザーの数だったんじゃないかと。
そうだ、そうだ。そう考えるとつじつまが合う。
2000人で平均半日かかる処理を1日で120万resultも提出するなんて、どう考えてもおかしい。
これが今まで判らなかったとは...resultしか見てない視野の狭さを露呈したのかよう。
今までも一日2000人が送信するということを前提に書いてきました。大恥。
見て下さって、同じように勘違いさせてしまった方がおられたら、ごめんなさい。
1日、2000人増えるのかSETI@homeは....d.netのOGR-25は今日は80人も来てくれたよ。
はふぅ。屋外に看板も立ててるのに。
というか、しつこいけど、OGR-24は一体どうなるんだろう....
2002.10.25
ECCp-109 Challengeが終了。
10308人・549日間をかけて解読に成功。
運営者(個人の方)は1500通のメールに答えたというのが衝撃的。
運営をしながら1500通、このバイタリティ見習いたいものです。
10000人集められていたのにも驚きです。
暗号ものは、今の時代でも確固とした集客力が。
判りやすいゴールと、賞金を獲得する個人・チームという勝者をみんな見たいのかも知れない。
次に挑むのはECC2-109が最も濃厚だそうです。
ECC2-109も同じく1万ドルがかけられています。
上記URL、現在certicom社のwebサイトからはリンクが外されている??
2002.10.24
「一部報道と異なっている」とcell computingプロジェクトの方からメールが。
報道が、予定・事実と異なるとして挙げられた点は2点。
向こう様も取り急ぎ、ご連絡下さった感じでしたので、そんな形で寄せられたメールから深読みするのは、おかしいのかも知れないですが、3〜5のプロジェクトを実証実験で行われることは否定されませんでした...というか、もうその内容で、今日の日記のネタを書いちゃってるんで、その話題で(笑)
プロジェクト内容が集客の鍵。
だとしますと、次々にプロジェクト内容が出てくるような運営になった場合、魅力的なプロジェクト内容が強固な参加者を得られたとしても、そのプロジェクトが終わると、次のプロジェクトに移行しない,プロジェクトの切れ目が縁の切れ目になってしまう参加者が多く出てくる可能性も。
素晴らしいプロジェクト内容・運営でも、天体物理分野のものは、新薬開発に参加したくてインストールした人には余り興味を惹けないものでしょう。
短期間で多数のプロジェクト運営を行う模様のcell computingでは、その影響がタイトに表れる可能性があります。
しかし商業化を目指す場合、毎回、開始してみないと、どれだけ参加してくれるのか判らない状態では、困るでしょうし.....
プロジェクト立ち上げに成功した後、次はプラットフォーム自身に魅力・魅力的価値を持たせる方向を模索してみるべきでしょうか。
では、どうすれば良いでしょう?
安易かつお手軽な方法として、1つには、統合ランキングに最も重きを置く方法が(またお前はランキングかよ/笑)
d.netはOGR開始後、RC5との統合statsを作る計画についてplanで語られていました(現在、実現されていませんが)
UDは、Result(提出数)とは別の、処理時間*スペック*定数で算出されるPointが、本来、全プロジェクトの統合ランキングで重みを発揮する予定でした。
現実は、Pointを決めるスペック判定に不満が募ったり,スペック判定を故意に高く調整できる方法が長期に渡って続いたこともあり、信頼性が低く、参加者からは余り重きを置かれていない状況に見えます。
SETI@homeも、従来の宇宙人探しから、パルスの探索等、より普通の電波天文学なプロジェクトも併走させるなら、統合した何らかのランキングも考えているかも知れません。
そしてstatsに、何らかの別の付加価値を与えられないものでしょうか。
最近のポータルのようなstats(マイ・ページ)を見ると、そう思います。
SETI@homeは受信した電波データのWorkUnitを音声に変えて聴くことが可能だったり、処理数に応じて、ちょっとした画像が得られるようになっているようです。
自分(あるいはチーム)が得た、ビジュアル的に満足させてくれる結果(新薬探しで最も強い結合を示す分子構造とか)等が得られればいいですが、これらは流石に難しい割には得られるものは少ないでしょうか。
もっと方向性として、ネットワーク・コミュニケートを打ち出したほうが、みんなで楽しめて良いかと。
で、個人・チームリーダが任意で設定できるライバル(個人・チーム)との、順位状態を伝えるような仕組みなんてのも。
東北大チームくまがいさん提供の順位変動予測のような本格的なものでなくても、ライバル設定機能だけの簡略版のような。
チームの目指したライバルという目標が、各人のstatsにも出る。
ちょっとダークでしょうか?
それに、チームに参加して盛り上がる人と、プロジェクトに強く惹かれる人とは、ちょっとずれるかも知れないですね。
う〜ん。
2002.10.22
Together PCs forecast fold (Nature 2002.10.21)
Folding@homeに関する記事ですが、Scripps研究所(FightAIDS@home)の人もコメント。
Natureに載ったからか、それとも一斉にプレスリリースしたのか、他のメディア(CBC,MSNBC,SunFranciscoChronicle,UnitedPress)も一斉に記事に。
Folding@homeは以前からメディア攻勢に積極的でした。
Mac版clientを出した後は、Apple Computer側のメディア(webページ)にも取り上げてもらい、Macユーザーの獲得にも挑戦していました。
まず、大人数を集めるには、メディアに、どう・どれだけ取り上げて貰えるかが集客での最も重要な点でしょうね。
その後は、何度か結果面で注目してもらえるニュースをリリースできると良いのでしょうが....
では、メディアに取り上げてもらうにはどうすれば良いでしょう。
それはもう大部分のコンシューマー製品の永遠の課題の1つで、広報・メディア戦略の本などがたくさん発行され、今から自分が考えたところで余り意味が無いでしょうから控えますが、一番重要なのはインターネット上のニュースメディアかも知れませんが、意外に重要だけど見落とされているメディアが、ラジオじゃないかな、と、思っています。
私自身は、もう何年もラジオなんて聴いていないのですが、ラジオを聴いて動く人って多いような気が。
少し昔、日本で、分散コンピューティングとは関係ないのですが、ある個人が運営されているインターネット上の参加型の取組があったのですが、TVで紹介された時は、たいして人々は動かなかったのですが、コアなファンを多く持つラジオ番組で紹介された時は、大量の人々が押し寄せて驚いた経験が。
climate predictionがアルファテスト開始。
といっても一般公開してのベータリリースは、まだもう少し先のようです。
2002.10.20
情報各社がパソコン計算網を構築 (日経新聞 2002.10.19)
cell computingの詳細が記載されています。
・10月中に参加者募集発表
・国内で約50万台強を
・宇宙から届く電波解析による天体観測,精度の高い気象予測など3〜5程のプロジェクトを計画
限られた期間だけの実証試験中に、3〜5程のプロジェクト運営とは驚きです。
cell computingはプロジェクト公表初期から実証実験での対象として、宇宙・天文分野に関心を寄せていました。
SETI@homeは着実に人々を集める夢・ロマンを提供できています。
宇宙・天文分野というものが、研究予算的にも乏しいことが多く,また、その一方、天文ファンと呼ばれる人々が確実に存在し、彼らも研究者の厳しい状況を理解し残念がっているという現状があります。
そんな環境下、夢やロマンを参加者に与える内容であると共に、堅く強い固定参加者(天文ファン)が得られるという判断もあったのやも知れません。
次の、気象予測には正直、驚きを受けました。
気候(長期にわたる気象)ではなく、気象。
データの返却期間がバラバラで短期の予測は難しく,ベクトル型のほうが効率がかなり良いと、最も厳しい分野の一つと思えます。
どの程度のスパンの気象予測を行うのか判らないですが、中期的な予測を発表し、結果の一般公開が行われ、一般人である我々参加者も理解できる形で結果を享受できる可能性が高そうです。
今まで、多数の参加者が長期間参加して、参加者が享受できた物は、暗号コンテストの主催者の方が考えた短いジョーク文や,400万桁の読み切れない数字などでした。
専門的な分野のものは、結果が公開されていても、一般人には理解不能であったり、社会に重要な価値をもたらす物だったとしても直接的な理解には遠いものが多いです。
自分のPCが参加し、スーパーコンピュータ的な使われ方をして、そのスーパーコンピュータ的な結果を自分が享受でき,自分で受け止められることがあるなら、それは今までにない感動・感触・達成感を参加者に与えてくれるかも知れません。
残り一つは、医療分野の可能性が濃厚でしょうか。
最近の傾向として、「金銭による還元」という陰がかなり薄くなってきましたね。
まずは実証試験、頑張って頂きたいです。
その一方、どんなに運営側が頑張って素晴らしいものを用意してくれたとしても、たくさんの方に参加してもらえるかどうかは、まったく別の要素が絡んできたりする点に、もどかしさも感じます。
しつこくd.net PreReleaseClient Beta5登場。
以前と同じcele892.5のWin98で、RC5-72、1868385鍵/秒。
遂にRC5-64処理速度の74.42%にまで速度が向上。
2002.10.19
Sparc用Solaris版Beta4が公開されてますね。(d.net PreRelease Client)
初のRISC機クライアント....速度は如何に?
Client Speedのページに、2つだけですが、もうベンチマークが出ていますね。
Sun UltraSparc II(296MHz)で、RC5-64の61%程の処理能力。
Sun SuperSparc(60MHz)で、RC5-64の96.5%程の処理能力。
Beta4でRC5-64の3割程度の当方のCeleronと比べると、やはりRISCは、かなり良いです。
次の興味はPowerPC用Mac版ですね。
2002.10.18
NTT DATA NetWorld&Interop 2002 TOKYO
cell computingに関して、展示されている状態が、小さな写真ですが見ることが可能です。
拡大してみると、UDのようなものとSETI@homeのようなものが...オリジナルなものかどうか、このピクセルでは拡大してもちょっと判らないですが...
d.netのbetaクライアント、掲示板でも話題になっていますが、beta3になって、RC5-72は2.4倍,OGRは4%程スピードアップ。
beta4はbeta3と処理速度的には変わらないようです。
Tech-crash threatens to take down SETI@home (ZDNet オーストラリア 2002.10.15)
かなり深刻な資金難。
「資金が干上がってしまい、SETI@home1と2の未来はとても不確かな状態」とDan Werthimer氏。
2002.10.15
Beta2が出ましたが、RC5-72の処理速度は同レベルでした。
掻い摘み訳の、RC5-72の速度に関する回答(18:41)は、逆のことを書いていました。
すみません。
修正と、この問題についての、別の方の発言も追記しました。
2002.10.14
d.netのプレリリースclientソフトのダウンロードページ
RC5-72に対応した5日間の期限付きベータclientが公開。
今配ってるWorkUnitのサイズは全て2^32(旧RC5-64で言う16WorkUnit)。
2^32より小さいPacketの配布予定は今後も無し。
Packetのファイル名はbuff-in.r72に。
鍵サーバとは、*.v29.distributed.net(*にはasiaなど)に接続する必要が。
Cele892.5。Win環境でベンチマークを取ってみました。
Version | OGR | RC5処理鍵数/秒 |
2.9000-475 | 5929791 | 328231(RC5-72) |
2.8019-473 | 5929414 | 2510278(RC5-64) |
2002.10.12
最近よく書写の辺りに行くことが多かったんですが、これといって道路も混雑していない。
トム・クルーズが来てるから、もっと混むのかと思っていた(田舎者)
リターナーに続いて、姫路フイルムコミッションはよくやっていますな。尊敬。
一年以上前、地方紙上で、手伝ってくれる人(無償のボランティア)を確か募集していたので、応募しようかとも思っていたのですが、時間的に厳しく見送ってしまった。
2002.10.10
cell computing 大規模実証実験について
2002年冬〜数ヶ月間となっていますね。
こちらは100万台規模の参加と記載されています。
「バイオ分野、宇宙・天文分野等から多くの方にご賛同頂ける研究テーマのアプリケーションをいくつか実行」
実験で行うプロジェクトは1つじゃないんですね...
User's Voiceも色々と更新されていました。
今までページ冒頭の更新履歴だけ見ていました(恥)
これからはもっと深く見ていかないと駄目ですね。
2002.10.9
NTT技術ジャーナル 2002年9月号 (企画編集:日本電信電話(株) 発行:(社)電気通信協会)
From NTTデータ ビジネスの可能性を広げるcell computing
web上では、目次しか読めないので、バックナンバー取り寄せました。
この記事で見つけられた新しい情報を幾つか。
・数万台規模による大規模実証実験
・実験時はPCユーザーにボランティアで参加をお願いし、実験後の事業にて、顧客企業からの収入を元に計算処理量に応じたポイント,デジタルコンテンツなどで還元。
・cell computingのアプリケーションは、ライフサイエンス・CGレンダリング用途のものが現在既に動作。他にも複数のアプリケーションの開発が進行。
・企業と参加者の接点を取り持つ形で、化粧品・栄養補助食品開発・自動車開発・金融商品開発などにも展開したい。
100万台参加を目指す・ポイント還元を大きくうたった当初に比べて、より現実的・手堅くなってきました。
今まで大成功したプロジェクト、SETI@homeとUDを見ても、100万という数字は虚構の数字に見えます。
SETI@homeはこの前400万人を突破したと言いますが、4週間で1result以上送信する人は55万人です。
UDは90万人・180万台ですが、500MHzのPCで丸1日掛かる程度のtaskが配られる中、1日で21万result。
実験時の参加者への還元は行わないのも現実的です。トラブルになる可能性の高い要因に、初めから挑む必要は無いという無難な判断に見えます。
一番大きな情報は、ライフサイエンス・CGレンダリング用途のアプリケーションが既に動作しているという点でしょうか。
記事中では、映画・ゲームで使用される3DCGの一般参加型分散コンピューティングによる制作で、参加者がその作品に興味を持ち、参加者と制作企業との新たな関係構築・デジタルコンテンツでの還元などに多くの行数が割かれていました。
3DCGレンダリングをビジネスとして行うのに当初は挑戦し、その前にまずはライフサイエンス分野で、非営利な,参加者に対価を支払わなくても人々の参加を期待できる社会貢献色の強い実験を行う予定でしょうか。
cell computingは以前から、分散コンピューティングの費用対効果の面に注目するだけでなく、顧客企業と参加者との新たな接点・関係の構築を提案しています。
これは海外での事例にはありませんでした。
燃費向上研究に3.8TFLOPSのスーパーコンピュータが納入されるといったニュースからしても自動車、そして化粧品・サプリメントなど、個人消費の割合の高い分野で、今までのメーカーとユーザーの関係を一歩越えて、両者が協力して何かを生み出すなんてことが起きたら、これは世界的な社会事例ともいえる面白い試みかも。
ちょっとさっきまで「ほぼ日刊イトイ新聞の本」を読んでた影響か(笑)、でも、「一部のユーザー」でなくみんなが参加する方向性が全面に出てくれば世界初のような。
後、記事中触れられていないことですが、ボランティアベース(デモンストレーション・企業の社会貢献的意味合いから)の運営を行う予定は無いように見えます。
いや、語られていないだけで、常に商業プロジェクトが稼働している状態では無いかもしれない。
商業プロジェクトが無い間、運営をストップするのだろうか。
常時何かに参加できるような状態を維持し続けるようにも。
余談ですが、記事中、
「コンピュータリソースホルダ,コンピュータリソースアグリゲイタにもなり得る可能性」と記載されているのですが、アグリゲイタって何?
googleで検索しても1件もひっかからない。
あ、Aggregator:集合体のようで。
googleも、アグリゲイターだとひっかかる。
一部記事にもなったように、やはりgoogleの精度は落ちたというか、ちょっとおかしくなったのだろうか。
2002.10.8
Codebusters Crack Encryption Key (WIREDなのでそのうち翻訳期待 2002.10.7)
d.netがRC5-64を破った記事なんですが、やはりチームには参加されず、個人で2000$を獲得されたようですね。
64ビット暗号、分散コンピューティングでついに解読 (HOTWIRED)
2002.10.7
Neo Projectは、送信時にメッセージが出るようVersionUpされ、statsも立ち上がり、短い時間の中で、かなりよくなってきています。
ところで、d.netも素因数分解に挑むことになれば、ターゲットはRSAの素因数分解チャレンジになる予定です。
今RSA社が賞金を提示したまま残っているもので、一番簡単なものがRSA-576。(昨年の8月8日の日記参照)
お互いがRSA-576に挑むような状態になるのでしょうか....
CSC-56の時、そして話によるとRC5-56の時にも、他に解析を行うライバル団体が存在する状態の中で、d.netは解析を行っていました。
56bit長共通鍵暗号は比較的解析が容易だったために、開始と共に複数の団体が挑戦する状態になりやすかったようです。
もしNeoProjectが参加者を集めることに成功し順調に推移した場合、そんな中でも、d.netはRSA-576に参入してしまったりするのだろうか。
5年前には、解析団体間でDoS攻撃なんてこともあったようですが(笑)
2002.10.4
The Neo Projectがベータ版ながらスタート。
早速走らせてみましたが、Offline状態(Proxyに対応していないため)でも、完了したWork Unitのカウント数とLast Packet Sentのタイムスタンプが上がっていく。
Online状態でも実際に送信できているのかclientソフト側に情報は無く、statsもまだ整備されていないこともあり謎。
まだベータということもあってか、マニュアル・ヘルプ等のテキスト類はゼロ。
K6-2-400で1Work Unit、30分かからないとお手軽。
ずっとofflineのままでも解析するということは、d.netのRC5と同じく、ランダムに解析Unitを作れるようで。
スタートメニューにクライアントのショートカットが入るのは如何なものかと。
2002.10.3
d.netのclientダウンロードページ
「数週間中に、他のプロジェクトをサポートする新クライアントがリリースされるだろう」
RC5-72のことなんでしょうなぁ。
OGR-25 Overall Project Stats
毎日6000人程が返送。
RC5は毎日3万人程が返していました。
1WorkUnitにかかる時間もOGRは10倍以上長い場合もあり、比較するのは難しいですが、かなりの人が辞めているように。
クライアントが対応していない時代のものを使っている人が多いのだろうか,電気代・PCの騒音が馬鹿らしく次のプロジェクトはもうする気がないのだろうか,OGRには魅力が無いのだろうか,この手のプロジェクトには飽きてしまったのか,他のプロジェクトをメインにしているが「今まで参加してきたRC5の結果は見届ける」という人が多いのか...。
RC5-64は、チームの勧誘競争が激しかった頃がありました。
興味が無くても人に頼まれて入っていた方などは、クライアントがOGRに対応していないか,対応していても終了したことで「お役ごめん」となるのやも。
2002.10.2 その2
「RC5-64の解析だけできたらいい」という馬鹿げたコンセプトの元に作られた、VideoCard無・HDD無・FDベースのDOSマシンが2台程あるのですが、当面これらのDOS機が他に行くあても無いこともあり、OGRへ本格移行。
そのためにOGRの現状を久しぶりに調べてみます。
ずっと使っているClientはv2.8010.463。最新はv2.8019.473。まずはMS-DOS環境にて、-benchmarkで、最新版と比べてみました。
CPU速度 | Version | L2Cache | 処理ノード数/秒 |
Cele830 | v2.8010.463 | Off | 3773468 |
v2.8019.473 | Off | 5710031 | |
v2.8010.463 | On | 4963570 | |
v2.8019.473 | On | 5710031 |
以前、Windows版とDOS版ではOGRの解析能力に差があった(DOSのほうが遅い)のですが、これはまだそのままでしょうか。L2CacheONの状態で計測。
CPU速度 | Version | OS | 処理ノード数/秒 |
Cele892.5 | v2.8010.463 | Win | 6231115 |
v2.8019.473 | Win | 5954799 | |
v2.8010.463 | DOS | 5346430 | |
v2.8019.473 | DOS | 6117998 |
**OGRはstubに含まれるnode数によって平均処理速度が変動するため、元々ベンチマークの値は参考程度です。
2002.10.2
先日のIRCのログを見ると、d.net運営側は、RC5-72にやる気満々,楽観的なようです。
しかし私には、険しい見通しが...
RC5-56は47%解析したところで、212日で解読に成功しました。(1997年秋)
RC5-56終了と同時に始まった鍵強度256倍のRC5-64は、当時、現実的な課題とは言い難いものだったかも知れません。
解析がスタートして丸1年たっても全鍵空間の3%を探査しただけでした。
1757日(4年10ヶ月)かかって80%以上を解析して先日解読に成功しました。
鍵強度256倍で単純には8.28773倍の日数が掛かったことに。
同じく47%でRC5-64が解読できていたとしたら...47%というと2001年2月頃でしょうか。
2001年2月に解析終了していた場合は1242日で、RC5-56に比べて256倍の強度で5.85849倍の日数が。
(途中にOGRが始まったこともあるのですが)
RC5-56最終週の1日平均の処理鍵数は全鍵空間の0.6%。
それに対してRC5-64の最高記録はネットワーク障害等の問題を除けば1日0.12%。
前回に比べスタートラインで5倍の差が。
RC5-72クライアントソフトが今後の対応・リリースとなると、新クライアント浸透に時間がかかりスタートラインは更にハンディが。
18ヶ月でCPU性能が2倍になるとして12年で256倍。
RC5-56からRC5-64での参加者数の伸びは、RC5-72になってこのような増加は期待できないでしょう。
OGRに続いて、素因数分解のプロジェクトが行われるかも知れない。そうすれば、CPUパワーは更にRC5に投入される割合が減少。
...50%で見付かるとして、7年は覚悟することになるような。
2002.10.1
RC5-64の当たり鍵を引き当てた東京の方は、匿名希望だそうです。
賞金の割り振りは、チームに1000$,個人に1000$。もしチーム無所属なら個人に2000$です。
今のところ、日本のチームで、「うちのチームが1000$もらえる。ひゃっほ〜〜」と、喜びを語っているチームも無いようです。
となると、チームに未参加の方なのかな...休眠状態のチームも多いわけですが...
インデックス、筑波大などネット型人工知能を共同研究 (毎日Interactive 2002.10.1)
ユーザー個々の主観・感性を認識でき、アミューズメント施設・情報家電での利用を検討。
端的に思いつく利用用途は、対戦ゲームのCPUアルゴリズムでしょうか。
もっと深く・面白いものを提示してくれるのか。気になる。
最初の製品は2003年予定。