牛の確率と電力費

最終更新日:2000.12.15(2000年12月現在での確率追記)

牛の確率 - 牛の餌台(04.12.24) 牛の餌代計算(01.4.25) 市販PCで見る牛の餌代(01.5.14) d.net運営メンバー参加IRCの要約(02.10.15) 他の分散処理計画の紹介

 これは牛に関するページです。牛とはdistributed.netにより運営されている、世界中の人々が自分の持つコンピュータの空き時間を使って作業させる分散型の暗号解読コンテストでして、レース的側面も持ち、個人・チームで参加し解析数の順位を競って楽しんだりするというものであります。 distributed.net 放牧web ring
公式サイトへ - このリングについて - リスト表示 - 加入方法 - 前へ戻る - ランダムで移動 - 次へ

 もっと牛について知りたい方はdistributed.netの公式ページ(日本語ページ有)か、もしよろしければ私の所属しているTeam DEATH CRIMSONのページを見て下さいませ。

 このページに間違い等ありましたらMat(mat-t@mh1.117.ne.jp)掲示板までご指摘頂ければありがたいです。


牛 vs グリーンジャンボ宝くじ

 今やっているRC5-64の暗合鍵の総数は1844京6744兆737億955万1616鍵で、この中に1つだけ当たり鍵があるわけですが、このページは当たり鍵を引き当てる確率を宝くじと比べてみます(^^;
 宝くじは300円なので、宝くじ分の電気代で得られるコンピュータ解読処理時間と比べます。コンピュータのスペックはCeleron466で消費電力55Wとして計算しました。
 また、distributed.netの賞金が1000$なので、宝くじは10万円以上当たった場合を「当たり」として考えました。

 最後に、牛機の電気代・制作中のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」との電気代の比較についても色々と書いてみました。良ければご覧下さいませ。


宝くじの総数・確率

第一勧銀の宝くじページによりますと、2000年春の「グリーンジャンボ宝くじ」(第404回全国自治宝くじ)は、発売額・510億円との事ですから、
510億/300円=1億7000万枚
10万円以上の賞金は、
1等150000000円34本
1等の前後賞25000000円68本
1等の組違い賞100000円3366本
2等10000000円51本
3等1000000円510本
10万円を越える本数は計:4029本

宝くじ1枚で10万円以上当たる確率:4029/1億7千万=0.0000237=0.00237%
なかなか高いですね(そうか?)

牛の電気代・確率・宝くじとの比較

電力会社・累進料金制により違いますが電気代が1KW=25円として、
宝くじ1枚分の電力は、300円/25円=12KW分の電力消費。
卓上機Cele466の消費電力を55Wとしますと、12000Wは、
12000W/55W=218.181818181818181818181818181818時間=9日と2時間少し
消費電力55WのCele466機は300円の電気代で、9日と2時間少しぶっ続けで暗号解読にいそしめることになります。

Cele466は1日420block生成できるとして、
1日のblock数420 / 1日は24時間 = 1時間辺り17.5block
17.5 x 218.181 = 3818.1675 = 約3818block、300円の電気代で生成できることになります。

300円分の電気代で当たり鍵を引く確率は、
3818 / 68719476736=0.00000005555921234190464019775390625=0.000005555921234190464019775390625%
宝くじ1枚(300円)で10万円以上当たる確率0.00237%
300円分の電気代で当たり鍵を引きd.netから1000$もらえる確率0.00000555%

 宝くじの方が断然確率が高いですね。実際は処理済の鍵数を差し引けば、もう少し確率は良くなるのですが、プロジェクトスタート時での一番悪い確率はこんなものという感じですね。
 まぁもちろん皆様既に、この今までにない新感覚の分散処理レースに、宝くじ以上の価値を見いだされ楽しまれていて、賞金は二の次と思われますが(^^;

0.00237% / 0.00000555% = 427.027027027027027027027027027027
10万円(又は1000$)以上当たる確率でいくと、宝くじのほうが427倍確率が高い(^^;;

2000年12月現在では...
 RC5-64は既に36%が処理済みです。また0.18ミクロンプロセスルールのチップも普及しました。Cele850機63Wで36%処理済みの状況での確率はどの程度のものなのでしょう。
68719476736 x (1-0.36) = 43980465111.04Block未処理。

63Wの年間電気代は13797円,Cele850機の年間Block数は282541.2154Block,1円の電気代で作られるblockは20.4784blockです。
20.4784 x 300 = 6143.52Block、300円の電気代で生成可能。
6143.52 / 43980465111.04 = 0.000000139687472255901 = 0.0000139687472255901%
宝くじ1枚(300円)で10万円以上当たる確率0.00237%
300円分の電気代で当たり鍵を引きd.netから1000$もらえる確率0.00000555%
2000年12月:36%処理済み,Cele850機(63W)での確率0.00001396%


牛の飼育費

 電気代もある程度求めたので、せっかくだから今度は牛機の電気代にスポットを当ててみましょう。

  • RC5-64を50%解析したとして総電力消費額はいくらになるか?(Cele466機55W・電気代1KW=25円で換算)
       68719476736 / 2 / 3818 x 300円=2699822291.88056574122577265584075
      電気代:26億9982万2291円

  • 1円の電気代で何block生成可能か?(Cele466機55W・電気代1KW=25円)
       3818 / 300 =12.72666666666
      1円で12.7BLOCK

  • 1年間牛を走らせ続けて電気代はいくらになるか?(Cele466機55W・電気代1KW=25円)
       1時間55W x 24時間 x 365日=481800W
       481800 / 1000W x 25円=12045円
      1年間の電気代:12045円

    「あの金で何が買えたか」に、なってしまうんで、もうやめます(^^;


    Cele466機の消費電力

     有名メーカーのCele466パソコンのカタログには、消費電力として36W程度が書いてあることがよく見られます。
     今回、Cele466機の消費電力を55Wと規定して計算しましたが、何故メーカーのカタログの数値とこんなに離れてしまうかと言いますと、

     私がクランプメーターで計測した値では、HDD無しのFDベースDOS機,ミドルタワー,250W電源box・8cmファン付,Cele456(83*5.5)機で53Wでした。
     憶測でしかないのですがカタログ記載の消費電力は、CPUに負荷の無い時は自動で省電力になる設定の上での平均消費電力では無いかと私は考えています。

     私が実際に計測した例では、MMXPentium166ノート(東芝)の省エネ法に基づくエネルギー消費効率は約13Wとカタログに記載され、実際、Win95で普通に使っている状態でクランプメーターで計ると13W程なのですが、牛を走らせると22Wに上昇します。
     少しずれますが、卓上機で自分が経験した物では富士通のコンパクトタイプ(K6-2-350,Win98)で、コントロールパネルから「電源の管理」の「電源設定」を「ホーム」にしていたところ、CPUも省電力設定になったようで、ほとんど牛の計算が進まないことがありました。

     もちろん計ってみないと判らないので、メーカーのカタログ記載の数値が正しく、私のPCが特に駄目な可能性も強いです(^^;。(待機電力だけで8W>計測に使った自作cele456機(苦笑)

     当方で計測できた何台かのPCの電力消費量を計った結果を置いておきます。何かの参考になれれば幸いです。


    消費電力 牛飼い vs 地球シミュレータ

     宇宙開発事業団,日本原子力研究所,海洋科学技術センターにより作られる、稼働すれば世界最速のスーパーコンピュータになる
    地球シミュレータ(2002年稼働予定,32TFLOPS,ピーク時40TFLOPS)。
    これと牛飼い達が持っているPCとの消費電力を比較してみましょう。

     地球シミュレータは消費電力8KVA(地球シミュレータ開発計画PDF31P)の1ノード(64GFlops)が640ノード集まります。8KVA = 8000W(電気代1KW=25円として計算)なので、
      8000 x 640 x 24時間 x 365日 = 44851200000W
      44851200000 / 1000 x 25円 = 年間電気代1121280000円

     なんと年間11億円。しかし、この電気代計算の基礎になっているのは、個人向けの従量電灯Aです(笑)。本来なら業務用電力なりで計算すべきなのでしょうが、この地球シミュレータ、横浜に体育館のような建物を作ってその中に640台入るのですが、その隣には電力棟というものまで作る予定。元々、普通とは違うので、この際、同じ土俵で計ることにしました。

     d.netでは201億鍵/秒で4テラフロッフに相当するという発表があったそうです(Distributed.netの演算能力は世界最高峰:電信8号UsersTeamさん)。これを当てはめてみましょう。
      20100000000 / 4 = 5025000000
      5025000000 x 60秒 x 60分 x 24時間 = 1日434160000000000鍵処理
      434160000000000 / 268435456 = 日産1617372.035980224609375 work units
    1テラフロップで1617372block/日。最大性能である40テラフロップで稼働した場合で試算してみましょう。
      1617372 x 40 x 365 = 年間23613631200block(236億1363万1200block)
      23613631200block / 1121280000円 = 1円あたり21.05953125block

     0.25ミクロンのCele466機55Wの12.7block/円よりも高く、0.18ミクロンのCele850機(21.86682block/円:牛の餌代)に匹敵するコストパフォーマンスです。このCele850機はビデオカード,HDDを搭載しておりませんので、実際は地球シミュレータの方が良くなるでしょう。

     地球シミュレータはNECがプロセスルール0.15ミクロン銅配線プロセスで作る予定です。しかし完成は2002年。その頃にはIntelは0.13ミクロンプロセスルールのチップを出している予定です。2002年になれば、牛飼い達のフラグシップの方がランニングコストが良い結果にもなっているでしょう。


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