A-08Sに2A3を使用した場合の特性について
				
			
 A-08Sは発売後、御好評を得ていますが、お客様からA-08Sアンプに2A3を使用した場合の特性に付きましてご質問があり、弊社でその特性や音質をチェック致しましたところ、良い結果が得られましたのでご報告させていただきます。
			
 2A3と45はヒーター電圧とピン配置が同じですので物理的には差し替えできます。しかし、プレートインピーダンスや最適電流値が異なりますので45の動作条件で2A3を駆動した場合、2A3の最適動作条件からはずれることになります。しかし、それらの特性がかなり良ければ十分使用できるといえるでしょう。
			
 その結果ですが、予想以上の特性、音質が得られましたので弊社としましてはお奨めできると判断いたしました。それらの結果は下記の通りです。
				
			
A-08S 出力管45 4Ω負荷 歪み率5%時 最大出力1.82W  歪み率10%時  最大出力2.25W 
				
         出力管45 8Ω負荷 歪み率5%時 最大出力2.0W  歪み率10%時  最大出力2.76W 
				
         出力管45 16Ω負荷 歪み率5%時 最大出力0.90W  歪み率10%時  最大出力1.82W 
				
出力管45の動作状況:実質プレート電圧:276V,  34mA,  負荷インピーダンス5kΩ
				
				
A-08S 出力管2A3 4Ω負荷 歪み率5%時 最大出力2.06W  歪み率10%時  最大出力2.72W 
				
         出力管2A3 8Ω負荷 歪み率5%時 最大出力3.13W  歪み率10%時  最大出力3.92W 
				
         出力管2A3 16Ω負荷 歪み率5%時 最大出力1.10W  歪み率10%時  最大出力2.48W 
				
出力管2A3の動作状況:実質プレート電圧:266V,  37mA,  負荷インピーダンス5kΩ.
				
			
 RCA2A3を使用しました場合、RCA45に比べて少し柔らかいサウンド傾向ですが、その音のスケール感が大きくなり、力強く、迫力のある音でお聞きいただけます。
			
 A-08Sをご使用の場合は一度お試しいただくことをお奨めいたします。