デスクリムゾン アドベンチャープック

No.33

「せっかくだからぁ、うぉりゃぁぁぁあああ」
 越前は縄をほどき終わると同時に、部下達を押しのけヘブンハリヤードのボスの持ってるクリムゾンに飛びつこうとした。
「私がそれくらい想定していないと思うかね?越前君」
 ボスは、クリムゾンを越前に向ける。それでも立ち止まらない越前を見ると、引き金を引いた。

 ものすごい閃光が部屋を包む。が、銃声はしない。
「なんだ、この銃は。光るだけで弾が出ないじゃないか。そうかあの変化の無い照準設定をちゃんとしてないからリロードになっグホッ」
 予想外の出来事に完全に油断した状態で越前に飛びつかれ、吹っ飛ぶヘブンハリヤードのボス。飛びつきクリムゾンを奪う越前。部下達は閃光をまともにくらい、いまだ身動きできず固まっている。

「俺のサインCDをもらい忘れた事をあの世で後悔させてやるぜ」
 まだCDの一件を忘れていない越前。まずは銃を持ち構えているヘブンハリヤード1人に2発ずつ撃ち込む。その後、まだ蒸し器を持ったままうろうろしているような戦意の感じられないヘブンハリヤードに対しては、銃の進化のために浮遊しているクリーチャーを相手にするように、丁寧に狙って1人3発ずつ撃ち込む。こういうところで妥協はしない越前。アッシムの館での戦いのように素早くヘブンハリヤード達を全員倒す。

「クリムゾンはお前には荷が重すぎるぜ。せっかくだからバーチャコップでもやってるんだな。それで物足りなくなってからデスクリムゾンに移行するのがお似合いだぜ。それから安心しな、全て峰打ちだぜ」
 越前はそう言って笑いながら帰っていった。ヘブンハリヤード達は最後に、
「銃弾の峰ってどこだよ。最後は絶対嘘だ……」
が最後の言葉となってしまった。


おしまい


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