この状況を乗り切り作戦を遂行するには………そうだ、いい方法がある!!
「おい、さっきまでそこで俺を囲んでいた佐藤達!!」
越前は、プレイ中に付いてたギャラリー達をもう一度呼び寄せた。
恐ろしそうに近くの筐体の影から立ち上がり越前の方に向かう、先ほどまでのギャラリー達。
「お前ら、せっかくだから、もう一度俺を囲め。外向きにな」
「オーノー。すみません、何分ぐらいですか」
「2分」
「オーノー。殺さないですよね。僕を殺すと1ダメージですよ」
「あぁ判った。もうクリムゾンは使わないし人にも一切危害は加えないことを誓うぜ」
「オーノー。それなら」
ギャラリー達の中に、デスクリの佐藤に精通している奴がいるらしく素早く交渉をまとめられた。人の壁があるとやはり落ち着くものだ。越前は大きく息を吐きズボンのファスナーを降ろした。その音を聞いた佐藤達の顔がゆがむ。が、佐藤達が予想していた結果とは違った。しかし、それでも顔はゆがんだままだった。
「じょろじょろじょろじょろじょろじょろじょろじょろ」
筐体にあたった後、越前のそれが床を浸食していく。その浸食の波から逃れようと、佐藤達が越前を囲む円を広げようとすると、
「バーン」
「オーノー。クリムゾンは使わないって言ったじゃないですか」
「せっかくだから2分待てよ」と言い終わる前に、放出は終わった。
音,湯気,佐藤達の顔で、遠くから見ていた人でも、そこで何が行われているかが容易に推測された。そして作戦が終わった後、越前は、
「また俺は、勇気・正義感共に平均以上を確固たるものにしちまったな。これからは『勇気・正義感共に偏差値65以上』とかのほうがいいかもしれんな」と笑いながら、最後に佐藤達に財布を出させ、当面のお金を得る事に成功したので帰っていった。