「俺が誰だか判るか。元傭兵、今はアニメ監督。庵野秀明だぜ」
自分でこんな風に名乗るのは恥ずかしすぎるが、他人の名前だと堂々と言ってのける越前。
「うわっ、ほんとだ。似てる似てる。マジ!????」
「俺が、せっかくだからデスクリについて聞いてやってるのに、ちゃんと答えないのは酷いぜ」
「す、すみません。僕は、卑怯で…臆病で…ずるくて…弱虫でした」
「自分が判ればデスクリムゾンができるはずだぜ」
「僕はデスが嫌いだ。
でも、好きになれるかもしれない。
僕はデスをプレイしてもいいのかもしれない。
そうだ。僕はデスがしたい。
僕はデスをプレイしてもいいんだぁぁぁ」
「おめでとう。おめでとう」越前が拍手と祝福の言葉を贈る。
「ありがとう」にこやかに微笑む若者。
なんだ、簡単だったな、おたく野郎達には、こんな自己啓発セミナーもどきでOKなのか。
しかし、良いことした後は気持ちがいいな。先を急ぐぜ。