2003年夏 聖地巡礼
今のエコールは何を考えているのか

最終更新日:2003-08-28

 手堅いギャルゲー移植,ゲイゲームの発表と、人々の意表を突くエコール社。2003年8月15日に行われた毎年恒例の真鍋社長との対話の場。今回は現在のエコールの考え方に迫る聖地巡礼となりました。

・まずはチョコマーカー
・チョコマーカー最高得点の「オリジナルGで3000万ちょっと」発言に、「ケタが足りなくなるところだった。計算上は1500万程度だった」

・PC版チョコマーカー移植中。
 スペックはDirect3D使うため300MHz以上の予定。
 パッケージ販売の予定。
 兼ねてから要望の多かったムサピィ以外のオリジナルキャラで。

・ムサピィと言わずに「チョコマーカー」と言うようにしている。

・(次の作品では??)NAOMIでCPU対戦も付けたい・・・・


 「今日のメイン」・「一個大ネタを仕込んでいて...」と、対戦格闘を来年に。春にロケテ,夏か秋に公開を。
 「言えるのはここまで」とのこと。

:「2Dですか3Dですか?」
真鍋社長 「その辺もね...全部...言いたいんだけど...いつものあのSEGAに口悪い人がいるだろう。怒られる」(笑)
:「版権物かそうでないか?」
真鍋社長 「その辺もねぇ、言いたいんだけどね...ま、ただ、かなり話題性あると思うね。絶句する人がいっぱいいると思う」
:「どういう意味で絶句ですか?」(笑)
真鍋社長 「喜ぶ人,絶望する人,色んな人が、複雑に絡み合ってね」
:「エコールブランドで出すんですか?」
真鍋社長 「うん。エコールブランドで出します。」

「『チョコマーカーにより、制作者としてやることはやった』ので、しばらく余所のゲームで役に立つ仕事をやろうかなぁと」
 ギャルゲーも続ける,ゲイゲームも2とか3とか続けて出していくけど、一番のメインは対戦格闘と語られる。


デスクリムゾンのPS2を国内で11/27に。

真鍋社長 「1年かかったねPS2に移植するのに。なんで1年もかかるのかね」
真鍋社長 「DCやった人は、買ってまでやる程ではない。大体同じバージョンでちょっとモード付けて出す予定だから。記念すべきSEGA流通第一作。SEGAの他社の(ハードの)ゲームを扱う最初がデスクリムゾンになる(笑)」


・COX-BAXのデモプレイ

真鍋社長:「避けては通れない例のゲームのことを」(爆笑)
真鍋社長:「釈明会見のように」(爆笑)
真鍋社長:「これは君達は買わなくていいから」(笑)

・「多分だけど、ソフマップとかメッセサンオーのボーイズゲームコーナーとかでも売るけど、ゲイショップのほうが安い気がする」

・「せがた三四郎」作った時のディレクターと一緒に、二人三脚で仕事して、タイトルとかは僕が作って...」

・2〜3日前に声優ではなく役者9名ほどに演技してもらい声録りを行った。

・実際に文書を書いたのはプロのライター。作家も本当のゲイ。

・盆明け(8/20〜8/25)頃にはホームページで体験版ダウンロードできるように。それより先にゲイショップで配布。最初の10分の1ぐらいプレイできる。20MByte程。

・製品版にはプロテクトをかける。

・発展場には有料(サウナなど)と公共(公園など)がある。相手に関する情報を集めて、その情報に従って、その場所でその人に声をかけないとゲームオーバーになる。(瞬殺?

・「GIZMO」というブランド名については、ずっと使えるブランド名を決めようと。大体文字数から入る。レインディアは長過ぎたから3文字でいこう。余所が使って無くて、ゴロがよくて、海外にもっていってもいい。10個ぐらいの候補からGIZMOになった。

・最初は伏せ字にしていたんだけど作品名は「COX-BAX in 神戸」に。湊川公園・摩耶埠頭など神戸の実在する場を舞台に。実際に神戸の発展場がそのまま載ってる。(一同:引いた笑い)

・ゲイの人がやっても楽しいけど、ゲイじゃない人も、ゲイの世界を知れる。



:「空を舞う翼EDにエコール側の名前がまったく出てこなかったのですが...」
真鍋社長 「あれはね、忙しくて入れる暇無かった」(笑)
真鍋社長 「あれ、ちゃんとうちの人間で、ほぼ一人で移植した人がいるんだけど、入れようとしたんだけど、結構苦しんで、うちギャルゲー久しぶりなのと、DCでギャルゲーやるの初めてだから、前ドリジェネやってたからすぐできるよと油断してたら、結構DCでやるの色んな仕組み作らないといけなくてね、意外に時間かかって、四ヶ月くらいかかったのかな移植に。はっと気が付いたら、「マスター明後日だ。間に合わない」と。わりと些細な理由。」
真鍋社長 「Emuとは非常に良好な関係が続いているんで、またEmuのゲームも、コンシューマーで...」


:「なぜゲイゲームを開発しようと...」
真鍋社長 「うん。なかなか深いところやねぇ。これは『何故アメリカはイラクを攻めたんだろう』みたいな(爆笑)...理由じゃない。実は石油が欲しかったとか。ついでにあの辺も整理しようかみたいな思惑もあったのかも知れないけど。まぁ一つは、やっぱ新しいジャンルへのチャレンジやね。だいぶ閉塞したのと、みんな知っての通りゲーム業界は急速に小さくなっていってるからね。毎年20%ずつぐらい小さくなって、それに連れてどんどんゲーム会社も減っていって、で、この間も任天堂の人もなんか言ってたよね。ゲームやらなくなった理由は、複雑になりすぎたんじゃないかと。作ってる側から言うとね、規制が多すぎて、なにもできなくなったというのが、イメージとしてあるんだね。例えば、暴力も駄目。差別表現も駄目。TVよりだいぶ厳しいからね。ゲームの素性が子供の玩具という根本の発想があるでしょ。映画とかTVでできることでも、できないことがいっぱいあるからね。なんせ未成年がタバコ吸うことすら,あるいは「タバコ吸いたいな」と言うことすらできないんだから。こういう中で、表現がだんだん狭まってきて今の衰退を呼んでいる部分もあるんだけど、じゃあ、半分、コンシューマとアーケードに関してはかなり制限が厳しいんで、パソコンゲームだったら、まだ、ある程度の自由は許されてるんで、じゃあ会社の勢いというか制作する力・意欲を下げないためにも、それまでやったことない自由に表現できるようなジャンルもやりたかった。まぁでも「じゃあエロゲーやるか」となると、もう何百社もあって、年間1000タイトルも2000タイトルも出て、で、普通に作っても、すっと消えていく。もうあらゆるパターンはやりつくされている。じゃあ何か他のジャンルは無いかと思ってた時に、昔ゲイゲームとか色んな変なゲームいっぱい作ろうとして、宗教法人ゲームとか作ろうとして(笑)、その一環で、じゃあ、ゲイゲーム作ろうと。で、見てたらちょうど「炎多留」ってタイトルも出て、ビジネス的にもうまく行っているみたいだし。じゃあ、これをやらずして、誰がやるんだ。せっかくだからやってみようと。」


真鍋社長 「僕も制作者だから、みんなをびっくりさせることを一番の目的にしているわけで、びっくりしたやろ?」(笑)

:「結局、あのイラストって何の関連性があるんですかね?」

真鍋社長 「あれ?。あれはね、フェイントというか(笑)。あれ作ったら、RPGとか,忍者ネタとか,江戸時代の悪代官ものとか作るんじゃないかと...いうふうに油断させといて、裏で...あれでだいぶ何作ってるか判らなかっただろうねぇ。」



真鍋社長 「ガンシューティングも6年か7年やって、一応やりつくしたみたいなとこもあるんで、暫くお休みして、また数年後にガンシューティング。まずは格闘。...みんなやるよね?格闘ゲーム」

      (ぱらぱらと少なく手が挙がる)

真鍋社長 「ボタン増えすぎて、操作ややこしくなりすぎて、武器も増えて、キャラも増えて、複雑になり過ぎてるかな...そのへんをあんまり複雑にならないように...ボタンもほんとは3つぐらいにしたいんだけどねぇ」

真鍋社長 「(対戦格闘について)かなりの話題とインパクトと衝撃を与えることは間違いないと...スケジュールはいつぐらいかなぁ...2月か3月ぐらいにチラチラッと。」
:「AOU(アミューズメント・エキスポ)への出展とかは...」
真鍋社長 「うん。間に合えばね。AOUに出る可能性もまぁまぁある。二月くらいにまた...AVION(いつもロケテストやってるゲーセン)でやるかは別にして(笑)」


サターン版デスクリムゾン
真鍋社長 「あの、オープニングの縦縞は、まだ判らないままだからね」(笑) (エコール石仮面ロゴ時に、時々縦縞が出るバクがある)
真鍋社長 「一番不思議なのは、なぜうちのゲームだけ縦縞が出るのかね。(爆笑)沢田君あれ、なんでだろうねぇ」
:「うちのサターンだと出ないんですけど...」
真鍋社長 「白サターンは出にくい傾向があるみたいだねぇ」
:「うち灰色...一旦修理だして帰ってきた奴なんですけど...」
真鍋社長 「ぱおーんでも出てたっけ」
:「縦縞は出てなかった...」
真鍋社長 「なんでだろうねぇ。うちのゲームだけやもんねぇ(笑)あれ出るの。しかも半透明で出るから。おかしいねぇ。...ぱおーんもあれやねぇ、4時間くらいプレイしてると、すっと暗くなって落ちることない?」
:「あれは4時間もあんまり...(爆笑)」
真鍋社長 「あれは4時間かなんかに一回落ちる。もう時効やから流石に。それぞれちょっとずつ公表したり。4年ぐらいかな時効。」

真鍋社長 「今までは1年半に1ゲーム作ってたけど、今期は4タイトルか5タイトルぐらい出すかな。デスのPS2とかゲイゲームも出すし...」

真鍋社長 「(格闘ゲームを)うちがやるということは、なにか勝算があると。」

真鍋社長 「(格闘ゲームは)コンシューマーでは、PS2かXboxに」

真鍋社長 「あそこの事務所はまだ知らないんですね?」
真鍋社長 「前まで来た形跡は無い。..ずっと事務所で仕事してたけど、事務所で仕事をする理由はほとんどなくなってきたんで、うちあんまり下請けの仕事やらないし、自分とこでもの作るだけなんで、結局、ちゃんとした事務所が無くても仕事はできる。静かで風呂とかもあってベランダあって見晴らしいいほう。もうちょっとこの会が人が少なくて5人くらいになれば...この人数は入れないなぁ(笑)」

再びチョコマーカー
:「ムサピィのPS2版は...」
真鍋社長 「あ、忘れてた(笑)。やりかかってて6割くらい出来てて、そのうち出そうかなと思ったあたりで、あっちこっちでムサピィ話聞くと、『ゲームは面白いのになぁ』というのがあって、『なんか人気あるキャラ入れたら、もっと売れるのになぁ』ということを言われ続けてたら、ちょっとキャラを替えようかなと思ってるうちに、デスクリムゾンの移植やるはめになってしまって、そっち先にやってる内に、今に至るという。ちょっと寄り道して、かき氷食べて行こうかなと思ってかき氷食べてたら氷付けになってしまったような(笑)。監禁されて南米かなんかに送り込まれて、やっと帰ってきたぐらい。」
真鍋社長 「多分、今作ってるPC版のほう移植するんじゃないかな。」
:「例えばPC版ではオンライン対戦なんかは...」
真鍋社長 「オンラインで対戦する必要があるのかねぇ。多分やらないと思うね。あれは」
:「ステージのダウンロードサービスは」
真鍋社長 「それはやりたいんだけど。数学的アルゴリズムで、中のテーブルとか考えて作ってるんで、数学的アルゴリズムの部分をちゃんとテーブル作るルーチンに組み込めば、勝手にテーブルを作るプログラムができるんじゃないかと思うんだけどね。数学的に計算したら、こういう仕掛で、このテーブルは標準クリアは何秒って計算してるからね。アルゴリズムを使って、どうやってプレイヤーをはめるかというのが2パターンあるんだけど、それの組み合わせによって作ってるんだけどね。それを数値化すれば何千パターンと作れるんだけどね。」

真鍋社長 「パソコンでかなりリニューアルして、あのルールはこれからもやり続けるから...」


真鍋社長 「ゲイゲームのOPも、もうすぐ公開だね。gamespotが嫌がってるから(笑)」

真鍋社長 「まずはゲイゲームのマスターアップ,デス2やって、来年の6月くらいまでは割と静かに、何もしてないような、それから、また来年の秋から」
:「PC版ムサピィはどこに...」
真鍋社長 「あ、合間にどっかで。ライン的にはギャルゲーのラインと同じところが作ってるから。ところというか同じグループがね。今そのラインと、本体の沢田がやってる技術力でガチンコ勝負やるラインと、それと、男の友情関係(笑)..その3ライン。」


:「そういえば、社長は、ハッテン場とかには行かれ..」
真鍋社長 「行きません。」(即答)
:「あぁぁぁ(笑)、即答しましたね。行かずにゲーム作れるんですか?」
真鍋社長 「興味はあるから、そのうち行くけど一緒に行く?」

真鍋社長 「気持ち的には今、ゲイ度60%ぐらいまで上がってきているね。」


・巡礼者全員がもらえたポスター
COX-BAX、デモ版告知画面ゲーム中選択場面(共にぶれててすみません)


*当ページの修正履歴*
「ムサピィのPS2版は...」「ムサピィのNAOMI対戦版は...」


他の方によるレポート
斑猫さん


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